隣の康太
最近、隣の家の幼馴染の康太が冷たい・・・
なんでだろう・・・
私は山田美智子・17才高校2年
隣の家の康太とは赤ちゃんの頃から一緒に育ってきた。
ママ同士が昔から仲良しみたいで私と康太も自然に・・・・
同じ幼稚園、同じ小学校、同じ中学・・・なのに高校が分かれた途端・・・
朝会っても、私からあいさつしないとあいさつを返してくれないし・・・
元々康太は女の子に人気がある。
私が隣に居たから彼女が出来なかっただけだし・・・
でも・・私も康太の事大好きなのに、鈍い康太は気付いてくれない・・
バレンタインのチョコも毎年あげているのに・・・
「ミー子からチョコ貰うのは毎年あたり前だろう。隣の家に住んでいるんだから・・」
なんて言ってくる。幼稚園の頃からずっと好きなのに・・・気付いてもらえない・・・
高校生になり、告白してきた男の子と付き合ってみたけど駄目だった。
康太以上に好きになれない・・・
鏡を覗きながらやっぱり・・ダイエット?もう少し痩せなきゃ・・・
康太に嫌われちゃう・・でもダイエット始める前に康太のオムライス食べたい・・・・
今日は日曜日、両親は可愛い娘を置いて二人でデートに出かけた。
お腹空いたな・・・冷蔵庫覗くけど何もない・・・ママ・・酷い・・・この間私が
「今日から、ダイエット始めます。だから甘いもの買ってこないでね。ママ」
なんて言ったから仕返し・・・ママ甘いもの大好きだから・・・
コンビニでも行くかな・・・隣のおばちゃんになんか食べさせてもらおうかな・・・・
(康太のママはお料理上手)
ピンポーン・康太が出てきた。
康太の両親もお出かけしてるんだ・・・・お腹空いた・・・・
康太に擦り寄り
「ねぇ・・私の事嫌い?」
聞いてみた。一番気になっていた事を聞いてみた。だって最近私に対する態度、冷たいもん
素直にどうして・・・なんて恐くて聞けない・・・
でも康太は答えてくれない・・・代わりに私が、
「康太お腹空いたからご飯作って・・」
「私康太のオムライス食べたい。フワフワのオムライスね」
と言ってみた。
康太は私のお願いは絶対断らない。それは昔から変わらない・・・
なのにオムライス食べてたら・・・
「食べる事ばかりに執着してるとデブになって彼氏に振られるぞ」
なんて言ってくる・・・私の気持ちも知らないで・・あまりにも酷すぎる・・・
私の意志に反して涙が勝手に溢れてくる・・・やっぱり康太も太った子が嫌いなんだ・・・
「デブになっても康太には関係ないもん、彼氏だってだいぶ前にデブは嫌いだって振られたもん、
痩せて見返してやるもん」
私は泣きながらオムライスを食べた・・
大好きな康太の作ってくれたオムライスをお腹いっぱい食べた・・・
やっぱり康太も私のことデブだって思っていたんだ・・・
だから最近態度が冷たかったんだ・・・・・・・
痩せて康太のこと見返してやる・・・康太の方から私に告白させるため・・・・
なのに・・眠った振りをした私を、いつものように康太はベットに運んでくれた・・
本当にウトウトしてきた時、私の唇に優しい感触・・・
まさか?康太も私を・・・・・・・・
読んでくれてありがとう