1/5
§1
外面より内面を重視する、平等たる政策。
というデストピア
外面より内面を重視する、平等たる政策。
§1
「大丈夫だから」
そう言って私の手を握りしめた、遠い面影はもう像を結ばなかった。
でも、いい。
鏡を見れば思い出せるから。この目は優しかった父から受け継いだものだったから。
私は長い夢を見続ける。
孤独。孤立。
「未来に、おまえを癒やすすべが見つかるかもしれない。だから」
それは奇蹟の技であったのかしら?
5年後、10年後、15年後・・・・・・。
そうね。20年。それぐらいであれば、私の知る人たちは生きているかもしれないけれど。
父さんもいない。母さんもいない。親しかったすべての人たちに思い出にされて、そうして彼ら自体が思い出になってから起きて健康になる私。
それは正しいこと?
このまま自然に朽ちてゆければいいんじゃないのかしら。未来になんてすがらずに。
それでも愛しい人たちがこうして生きることを望むから私は眠る。
冷たく寂しい夢の中で。




