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手紙、絶対来てね。  作者: 月島 永
第3章 お母さん編
9/9

9話 最後

あれは数十年前の事だった。

数十年前、私は奉納学園の校長をしていた。

あの日は確か2時間目だったと思う。

その時私は事務作業に追われていた。

クレームの対処や教育長との面会などの来客を相手をしていた最中だった。

なんだか焦げ臭いなぐらいにしか思っていなかった。

でもそれは放火であり内部での犯行だった。

私は先生方に呼ばれたが丁度来客の対応中で手が離せなかった。

教育長を死なしたら私にも責任があるそう思い私は教育長を庇った。

でも現実は違っていた、なんと教育長が犯人だった。

先生方にいくら呼ばれても私は無視をしてしまった。

そのせいで生徒と職員達は逃げ遅れた。

なんで私は生き残れたのか…それは教育長と一緒に逃げたから。

みんなを見捨てて、2人で逃げた。 

でもそれは間違った判断だった。

私は犯人を庇ってしまった。

そのせいで330人が犠牲に。

本当に申し訳なかった。

どうやったら罪を償えるかここ数十年間ずっと考えていた。

私もみんなと一緒に行ったほうがいいのかな

今行くね…みんな。

瓦礫で命を絶とうとしたその瞬間、ふと、斎藤さんの姿が見えた。

学生時代の斎藤さん。

奉納学園の制服を着て立っていた。

「斎藤さん!」

声をかけたけど反応はない。

けど無言で段々と私に近づいてきた。

「先生、死んで!」

やっぱり言われると思っていた。

言われる前に行こうかと思ったけれどその一歩が踏み切れなかった。

「先生、じゃあ、失礼します。」

斎藤さんが私の体を通り抜ける。

ああ、このやっと行けた。

これで嘔吐しなくて済む。

私はそこで意識がなくなった。







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