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手紙、絶対来てね。  作者: 月島 永
第2章 咲希ちゃん編
5/9

5話 ツル

次の日の朝。

また看護師さんが来てくれたのに先生は来ない。

「看護師さん…先生来ないの…?」

「今日もおやすみだよ…」

看護師さんは笑いながらこたえた。

「咲希ちゃん…お外行こうか…」

そう言って看護師さんは車椅子を用意してくれた。

「待って、ツル持ってっていい?」

「いいよ」

真っ赤なツルをそっと抱きかかえ、車椅子に乗った。

看護師さんは親切にテレビみたいなやつもつけてくれてる。

「行こっか…」

優しく看護師さんは車椅子を押してくれる。

だけど看護師さんが触ったところは赤くなっていた。

もちろん車椅子も…。

看護師さんが車椅子が通った後の床は真っ赤になっている。

「ねぇ、どこに行くの…?」

「内緒だよ…」

ゆっくりと車椅子を押してくれている。

だけど、廊下が少し赤く染まっていた。

「なんで赤いの…?」

「気のせいだよ…」

看護師さんの手で私の目を隠した。

するとさっきまで赤かった廊下が元の白い色になった。

「すごいね…」

「普通だよ…」

静かに笑っていた。看護師さん。

さっきまで赤かったのになぜか白色の普通の廊下になった。

看護師さんはそのまま車椅子を押してくれて、看護師さんがいっぱいいるところに着いたけど誰も私の方を見ない。

だけどこの看護師さん、さいとうさんだけは違う。

お母さんは全然来ない。

私の生きがいは先生だったけどこの看護師さんも優しい。

でも先生はどこに行っちゃったんだろう。

「動くね…」

看護師さんが車椅子のストッパー?を外した瞬間、他の看護師さんたちが一斉に私の部屋の方へ走っていった。




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