表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
手紙、絶対来てね。  作者: 月島 永
第1章 西島編
3/9

3話 最後

廊下から、足音が近づいてくる

ゆっくりと音を立てて…

「い、ないのか…」

ドアの向こうからかすかに聞こえる声。

「あ…け…て…く…れ」

声は聞こえるが小さすぎてほとんど聞こえない。

「お迎え…部屋」

かすかにそう聞こえた。

(お迎え部屋って…)

お迎え部屋とは霊安室のこと。

この事が分かるのは医師か看護師ぐらいしかわからない。と言うことは武か…。

「に…こ…い」

最後の声はほとんど聞こえなかった。

(来いって言ってたよな…)

その瞬間パソコンの画面が勝手に動き違うサイトを開いた。

お迎え部屋、お迎え部屋、お迎え部屋、お迎え部屋。

と赤い字で書いている。

お前も仲間だ。

と画面に直接書かれていた。

画面の中ではない。外だ。

真っ赤というか黒いというか…まるで人間の血ではないような色。

そして触ってみても固まっている。

それは濡れた肉のように生暖かかった。

普通の血液は固まるがそんなすぐには固まらない。

(人間の血ではない…)

天井から雨漏りみたいにポタポタと赤い血液が垂れてくる。

その液体が肩に垂れた。

液体はまるで冷やしたように冷たかった。

そう輸血を取り出してすぐのような冷たさ。

(これは…)

西島はそっと液体を拭う。

さっき血とは違いサラサラだった。

まるで水みたいにサラサラ。

液体は皮膚に吸収されるように吸い込まれた。

水のように。

本当に水に色を付けたような感じだ。

(何だこれは…)

その瞬間、体が熱くなり、鼓動が速くなる。

西島はその場で動けなくなっていた。

だがその瞬間に処置室は移動をしお迎え部屋の前まで来てしまっていた。

「や…っとき…て…く…れ…た。」

西島はヒョイッと持ち上げられお迎え部屋に投げ入れられた。

小さな声でこう聞こえた。

「次は…誰に…しよう。」と



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ