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手紙、絶対来てね。  作者: 月島 永
第1章 西島編
1/9

1話 手紙。

ある日1枚の手紙が届いた。

その手紙にはこう書いてあった。

明後日の夜、貢納学園の裏に来てください

待ってます。

絶対に来てね…!

差出人も宛名も書かれていなかった。 

ラブレターかと思ったが絶対に違う。

なぜならそこの学園の生徒ではないからだ。

なぜ宛名も差出人も書かれていないのに届いたのかもわからない。

もちろん住所なんてものは書いてなかった。

もう一度手紙をよく読んでみると右端に少しだけ真っ赤な何かが付いていた。

こんなのが届くのには心当たりは少しはある。

西島は心霊スポット巡りが趣味で色々なところに行っていた。

例えば栃木県にある病院、福岡にあるトンネル、埼玉にある水路。

京都にあるトンネル。他にも沢山の心霊スポットに行っては楽しんだ。

これが原因かは分からない、けれど…可能性は十分にありえる。

怖くなりもう一度手紙を見た。すると…なんと貢納学園の字が真っ赤になっていた。 

ツーンと匂いが鼻についた。 

あのツンとした鉄っぽい匂い。オペ室で何度も嗅いだ、あの… 血の匂いだ。

なぜ血の匂いか分かるかと言うと俺は外科医。つまり医者だ。

宝条総合病院で働いている西島 悟36歳独身。

同僚の武と一緒に心霊スポット巡りをしている。

昨日武と心霊スポットに行ったばっかりだ。

けれど何も写真はもちろん動画は撮っていない。

もちろん何も持って帰ってきてはいない。

そんなのを持って帰ったり撮ったりすると呪われそうだから俺はやらないのだが、武は俺より長く心霊スポット巡りをしているからもしかしたら何か持って帰ってきたのかもしれない。

俺は急いで武に電話をかけた。だが電話は繋がらなかった。

明日は月曜。武に会ったら話そう。

気になりチラッと手紙を見ると絶対来てねの文字が真っ赤に染まり

血の匂いが強くなってくる。

その手紙を慌てて破ろうとする。

しかし破ろうとすると俺の手が何故か切れる。

まるでメスで切ったかのように…

次の瞬間手の甲から血が流れ出す。

「なんだこれ!」

思わず声を上げてしまう。

(とりあえず止血しないと)

救急箱を探そうとした瞬間、部屋の電気が切れた。

風邪は吹いてないはずなのに窓がガタガタと音を立てて揺れている。さらにカーテンがバサッと揺れた。

しかも救急箱が見当たらなかった。

いつも近くにおいてあるはずの救急箱。それがないということはやはり…

その瞬間電気がついた。

救急箱は意外と近くにあったがその救急箱は血まみれだった。

しかも下の方には血で絶対来てね…と書かれていた。

そしてなんと部屋の床にも血で絶対来てね…と書いてあった。







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