表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元・平民令嬢殺人事件 ~ 溺愛のだんな様はネクロマンサー  作者: 山田あとり
第1章 死の花嫁道中とネクロマンサー
1/49

第1話 どうして?


 かろやかに馬車が走っていく街道は王都までまだ遠い。

 私、エリザベスは、クロウニー男爵家の養女。今は政略結婚のために一人きりの寂しい輿入れの旅路にある。


 窓の外はのどかな田園風景だった。

 王都べリントンはとてもにぎやかだそうよ? どんな雰囲気なのか想像もつかないわ。

 命じられるままに嫁ぐとはいえ、せっかくだから楽しみたいと思っているの。人生、なるようにしかならないんだもの!

 ところが。


 ――ダンッ! ガタンッ!


 大きな音がしたと思ったら、乱暴に馬車が停まった。

 座席から投げ出されそうになり、私は慌てて背もたれにしがみつく。

 外からは悲鳴。そして扉がガチャガチャと鳴った。


「え?」


 馭者かと思ったのに、扉を開けたのは知らない男。

 外套とフードで人相がわからない。この人――。

 ――賊でしょ!!


 ドンッ!


 響く重い音。胸に焼けつく痛み。


「カ、ハッ――!」


 口から血の泡がこぼれる。

 賊の手には銃。硝煙が上がっている。


 ――やだこれ、私、死ぬんじゃない!?


 胸を撃たれた私は、為すすべもなく倒れ込んだ。

 意識が遠のく。



 ……ひどい、私まだ二十歳よ?

 これからお嫁に行き、末永く幸せに、てところだったのに運がないったら。

 ま、会ったこともない子爵家の息子、が相手だ、ったん、だけど――――。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ