表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

不幸の手紙

作者: 西 幸子

そう そうです。湿気のある五月の夕方

ある都会の一等地に誰も目をみはるお屋敷がありました。 夫婦と娘と息子が住んで豊かに暮らしていました。 そこへ灰色の雨の日、一通の郵便物が。「不幸の手紙」

家の主人が葡萄酒をかたむけ時計は十二時を回っている。妻は、帰っていない。妻は、最低限の家事もしない。精神的な安らぎは、たがいに愛人に求めていた。

「不幸の手紙」屋敷の主人は、その手紙を開けて読んでみると、あなたがたの身に不幸な事が起こります。 家 財産 地位 名誉 友人 愛人…。全て失います。いやな気がしたものの その手紙を放って置きました。

そうしたら、一つ一つ本当に全て失いボロ屋に一家が 身を寄せて暮らす事に…。

娘と息子は、自由に贅沢が出来ず わがままが酷くなりました。狭い家の中でそうなものですから、妻も今まで好き勝手にパーティーづけの日々から旦那と協力して娘と息子を育て直す事に。いつの間にか この夫婦は、二人で協力し合っていたのです。娘も息子も物理的な豊かさが人生の充実と思い込んでいたのでした。そんな、お金もちやほやしてくれる人もいない生活が続きました。

お金を失い屋敷を失い地位 名誉 友人 愛人 全て失って残ったのは、家族の絆と夫婦の絆でした。

前より、いえ今度こそ本当の幸福が訪れたのでした。

一通の手紙によって。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ