表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

買い物

買い出しに行くことになった。

食料品である。

マンションの食料は、マンション敷地内で栽培しているもの、配給でくばられるもの、後は個々人で蓄えているものもあるが、一番は集団買い出しによって賄われていた。

今までは、マンション独自で部隊を編制していたが、今回は三国同盟もできたことであるので、キャンピングカーアーミーを中心に部隊を編制することになった。

まず、アーバン、コーポ、CCAからそれぞれ食料輸送車を用意した。

その三台の守りに、前後1台ずつCCAの武装強化車両を付け、サイドの守りに、今回はコーポの武装バイク部隊を4台付けた。

食料輸送車には、それぞれ熟練運転手と、助手席はそれぞれの部隊の、武装強化兵をナビで乗せた。

古宮と野々原が行くことにし、野々原が先頭車両、古宮が後方車両に、完全武装で乗り込んだ。

古宮は、日本製の89式小銃を帯同した。


残留部隊は、コーポに新川さん、アーバンは副理事長の405秋葉さん(ご主人)、CCAは田中副隊長に任せて、部隊は発進した。

「野々原さん、大丈夫ですか」

「マップは確認してますので、異変があったら無線入れます」

「了解」


行先は、一番行くことの多い、比較的近いアイアンモールにした。

アイアンモールは日本一のスーパー網を持ち、この内戦と呼ばれるような状況になってからは、その物資力でその力は増大している。

ただ、攻撃を受けることも多く、武装化も進んでいる。

距離は4キロから5キロと言ったところだろうか。

事前の打ち合わせで、今回は大通りを通常進行することを基本とした。

5台以上の部隊になるので、こそこそ行ってもしょうがないのだろう。


アーバン前を発進し、そのまま川や鉄道の線路を橋で越える。

信号機は作動しているものとしていないものもあるが、基本どれも止まらない。

ゆっくり通過する。

バイク部隊がいるので、交差点は少し先回りして、車両を通す。

大きい国道に入り、視界もだいぶ良く、少し安堵した。

何台か車両がすれ違う。

1台、2台の部隊はそれぞれのマンション独自の買い出し部隊が多そうだ。

たまに数台の車列もいる。

何事もなく、アイアンモール横浜南に着いた。

スーパーは今は、全て箱売りである。

あらかじめ予定した物を、まずは一括購入し、それぞれの部隊に積み分けることにした。

マンションでは、現在、管理費、修繕積立費、そして、食糧費をあらかじめ徴収している場合がほとんどである。

逆に一括購入なので、食費が安く済むようになったと言う話は少なくない。


アイアンモールにも何部隊がマンション買い出し班と見られる車両が止まっていた。

古宮は完全装備で、89式を構えたまま、部隊の周囲を警戒していた。

「古宮さん」

「。。。冬木さん」

川沿いにある規模の大きいシティシリーズのマンションに住む知人だった。

娘の幼稚園が同じだったので、知り合いになった。

あの頃は平和だった。。。


「冬木さん元気ですか」

「何とか」

「うちも近所も何とかです」

「そうですか、古宮さん、川には気をつけてますか」


「川に?!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ