ニューコーポ横浜
お隣は、大きさ、高さ、住戸とも同規模のマンションである。
ニューコーポ横浜。
築年数が30年ほど早いので先輩と言える。
古宮の住むアーバン横浜南は六階建て、190戸。
ニューコーポは、七階建て、185戸。
アーバン横浜南に空き室はほぼなかったが、ニューコーポは空き室、リフォーム、リノベーション、販売等を繰り返している。
古宮が理事長になった時、ニューコーポの理事長、新川にも挨拶に行った。
その時も確かハーバーだった。
味は違ったかな。
「こんにちは」
新川の部屋に行き、インタホン越しに話すと、
「どなたですけ」
と年配男性の声がした。
「古宮です。いつものご相談が」
「はいはい」
新川はすぐに出て来て、とりあえず玄関先での話になった。
「ニューコーポの防衛はどうですか」
「古宮さんのおかげで、防衛線はしっかり保ててます。ありがとう」
「いえいえ、新川さんのまとめ方ですよ。ところで、うち(アーバン)にCCAという方々が来まして」
「ツタヤの?」
「いやそれはCCCで。。。キャンピングカー軍団だそうです。それで、ペラペラ」
「なるほど。だいたい分かりました。では、副理事長と、そちらの指揮所に行きます」
「ありがとうございます。お待ちしています。これ食べてくださいね」
「お、限定のやつですね。ありがとう」
古宮は先に指揮所に戻り、同じハーバーを食べている野々原らに状況を伝えた。
「これおいしい」
と言った後、野々原は、
「ありがとうございます」
と一言言った。
直に新川ともう1人が現れ、アーバンの理事と野々原らでの交渉が始まった。
新川「まず、野々原さんらの戦力等を教えてください」
「約70台、台数、人数では、2つのマンションには及びませんが、機動力は高い。また、今まで各地を転戦していますのでお役には建てるかと」
「なるほど」
と新川。
確かにマンションには老若男女文字通り居住しており、病気や怪我の者もいる。
戦力は同等と見てもいいかもしれない。
古宮「三者がある程度対等として、何らかの関係を結ぶのは悪くないと思います。一番の問題は、駐車場所かと」
新川「確かに」
野々原「そこから考えますか」
そのまま話し合いは深夜にまで及んだ。
暫定的に、軍団車両は周辺道路に防衛線を構築しながら駐車してもらった。
途中アーバンの給食班から、昔の海軍カレー風のものが振る舞われ、皆で食べた。
今日は一体何曜日なんだろう。。。