体が悲鳴を上げる
「せまっ!」
「此処に3人は無理があるだろ・・・・」
「早く出ましょう」
用具入れの扉から常闇の世界に入ったので、狭い容疑室の中に3人がギュウギュウに詰まった状態なってしまった。流石に小さな用具入れの中に高校生3人は狭い。俺、陽太、夢さんの順番で入ったので一番扉に近い夢さんに扉を開けて貰い、やっと出られると思ったら勢いよく夢さんが扉を閉めてしまった。
「ん?どうしたんだ?早く出ようぜ」
「おい、陽太押すな。キツイ!!!」
「んなこと言ったって、仕方ないだろ」
「いっぱい居た・・・・」
「え?」
夢さんは唖然とした様子で、ボソリと呟いた。いっぱい居た?・・・・もしかして
「黒いのが公園中に、うじゃうじゃと居たのよ!流石にあの量は無理!」
「まじか、陽太一旦戻ろうぜ」
「だな・・・・あ」
「あ?」
やばい、俺の位置からじゃ扉が触れない。俺の力は扉に触らないと発動できないのだ。
「扉に手が届かないから、繋げられない!」
「はぁ!?ちょっと待ってろ少し動けば何とか」
「いたたたたた、私折れちゃう」
陽太が体を動かし扉までの空間を空けようとしたが、夢さんから悲鳴が上がった。謝りながら体を引く陽太、次は俺と陽太の位置を入れ替えようとしたが、
「痛い痛い!足折れるって!」
「あ、すまん」
次は俺の足と、用具入れに置いてある雑貨、陽太の足が絡んで動けない。動いたら俺の体が砕ける!
「これ・・・・どうすんだ」
「黒いのが居なくなるまで此処に篭っておくしかなく無いだろ」
「夢さん少しだけ空けて外見れる?」
「なんとか・・・・」
どうやっても俺が扉にたどり着くことが出来ないので仕方なく待つこと5分。
「どう?」
「全然居なくならない」
「はぁ・・・・姿勢地味にキツいし早く出たいんだがな」
「携帯も繋がらないし暇だな」
変な姿勢のまま、また待つこと5分
「腰痛っ」
「私もこの姿勢キツくなってきたわ・・・・あれ?黒いのが一斉に動き始めたわ」
「お、ようやくか良かった」
待つこと合計10分、やっと黒いのが動いてくれたみたいなのでようやく用具入れから出ることが出来そうだ。陽太と夢さんも溜息をつきながら
「はぁ、やっとね」
「じゃあ、さっさと出るか」
「だな」
夢さんが扉に手をかけ開こうとした時、
「助けてくれぇえええええええええええ」
助けを呼ぶ男の声が公園中に響いた。俺達はその声に驚いたが一瞬で目を合わせると頷き扉を勢い良く開き外へ飛び出した。周囲を見渡してみるが、助けを求めた人は見当たらない。いったいどこに居るんだ!?
「おい、こっちだ!!」
左を見ていた陽太が叫び、走り出す。夢さんと俺は陽太に続いて走り、何時戦闘になっても良いように武器を出しておく。陽太が走り出した先には、肩掛けのバックが落ちており、人の痕跡があった。俺は息を大きく吸い
「何処だ!!!何処に居る!!!聞こえてるなら返事をしてくれ!!!」
バックが落ちているという事は、もしかしたら手遅れかもしれない。だが、まだ希望はある。さっきまで声は聞こえていたのだ。陽太はバックを拾い周囲を見渡すが、人影が見えない。クソッ
「此処だぁ!!!!!!!」
まだ生きてる!声に耳を澄まし、聞こえた方向に駆け出す俺達。声はかなり近い、建物の向こう側から聞こえる。
「そのまま声を出し続けてくれ!!!!」
「何なんだこいつらは!!!」
どうやら今も黒いのに追われてみたいだ、急がないと!全速力で走り、路地を曲がるとようやく助けを求める人の姿が見え、こちらに向かって走ってくる。見た目から30台か40代の男だということが分かったが、
「見つけた!けどっ」
「何あの数!?」
「多すぎるだろ!!」
男を見つけたのは良いが、後ろから大量の黒いのが男を追いかけている。あれをまともに相手にしたら絶対俺達死ぬな。一体一体が弱くても、数の暴力には勝てない。幸い男が走っているのは大通りなので、周囲にはガードレールや木々が沢山ある。
「陽太!ガードレールや木を動かして道を塞げるか?」
陽太は周囲を見渡し、大きさと数を確認すると
「やれる!」
「よし!あの人が通れる隙間は開けておいて入った瞬間塞いでくれ」
「夢さんは道を塞いだ瞬間構造物に鎖を張って補強してくれ」
「分かったわ!」
指示を出すと2人はすぐ動いてくれ、陽太は周囲の木やガードレールをかき集め往路を塞ぐバリケードを作っていく。俺は、男を援護するために精度の良いスコープ付きのアサルトライフルで男に手を伸ばしている黒いのを丁寧に撃ちぬいていく。
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