一日経って
目を開けたら、もう朝になっていた。帰ってから何をしたのかは、あまり記憶には残っていない。服も着替えず、ベットの上に居たってことは何の気力も湧かなかったんだろうな・・・・電気も点けっぱなしだし。まぁあの経験をすると真っ暗な闇の中に居るって・・・・ちょっと嫌だな。
さて、寝て起きて少しはスッキリしたけど・・・・あいつどうすればいいんだ。
昨日のままだった服を脱いで、とりあえず学校に行く準備をしながら昨日であった黒いのについて考えてみる。
ほぼ確実に正面から当たっても勝てないだろうなぁ・・・・黒いのを呼ぶ力が有るってことは長期戦は無理、短期決戦で臨まなきゃいけないだろうけど無理じゃね?
少女姿の黒いのを、そのまま少女と命名しながら考えるが感じた印象は昨日と変わらない。一日経って冷静にはなったが、少女に勝てる方法が全然思いつく気がしないのだ。あの恐怖に負ける事無く正面から戦えたとしても、ダメージが通る気がしないしかといって情報が少なくて搦め手を使うことも出来ない。
何をするにも少女の情報が足りないんだよな・・・・弱点とか攻略法とか見つけないと俺の経験上あいつは倒せない。手長程度であれば無策で戦って、戦いの中で策を見つけることは出来るが少女の場合戦いの舞台にすら上がれる気がしない。
今まで多くの黒いのを見てきたけどあんなのは初めてだ。案内人から情報手に入れられないかなぁ~
テレビをつけてニュースを見ようとした時、チャイムが鳴り出るといつも通り陽太が居たが顔は少し暗い。明るいことが取り柄なのに、元気が無いな。昨日のことが有ったら仕方がないけど。陽太に朝の挨拶をして、部屋に招き入れるとリビングのソファーに座ると顔を俯きながら、
「昨日の奴を倒すつもりなんだろ?勝算はあるのか?」
いつもとは違う弱々しい声に驚く。陽太がここまで弱ってるのは2回目だ。きっと帰った後頭が良いから色々考えちまったんだろうな・・・・俺はテーブルを少し退かし陽太の正面に座り込むと、ゆっくりと質問に答える。
「勝算は無い、けど倒さないと」
「死ぬぞあいつ相手にしたら」
「だろうな」
あいつとまともに戦えば死ぬことは陽太も分かってる。戦えば死ぬってことを、きっとあの場に居た全員が感じただろう。陽太は俯いた顔を上げると、その表情は恐怖に少し歪みそして泣きそうな顔だった。
「なんでそこまですんだよ。夢さんの時だってそうだ、遊斗はいつでも走ってく」
「目の前で起きてることをほってはおけないだろ。何時次の犠牲者が出るか分からないんだ」
「だけど、結局は他人だろ!?どうして他人の為に命を投げ出そうとするんだよ!」
「別に命を投げ捨てなんかいないんだが・・・・」
「してる!」
困ったな・・・・陽太がこんな事を言うなんて珍しい。いつも明るいけど感情を抑えて冷静に行動できる奴なのにこんな感情的になるなんてどうしたんだ?いくら命の危険を感じたからって、ここまで陽太が弱るか?
「確かに、死ぬ危険性が有るとこはしてる。だから陽太は抜けて良いぞ」
「そういう事を言ってるんじゃない!!!」
俺の返答に怒りながら、ソファーから立ち上がりさっきまで泣きそうなだったの今は怒りに震えている。完全に返答ミスったな・・・・
「俺は!陽太が危ない事をするのが嫌なんだ!」
「いきなりどうしたんだ」
いきなりこんなことを言い出すんなんてどうしたんだ。今まで俺が危ない事をしたとしても何時もなんだかんだ言って付いてきてくれたのに。
「今までは、俺が一緒に居て何とかなるレベルだった!だけど今回のどうしようもなん無いだろ!陽太が死んだら・・・・俺はまだ恩を返してない!!」
恩って・・・・まだあのこと気にしてんのかよ。
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