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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期神隠し編
72/155

事情説明、疑われる訳にはいかない

対談室に行くと、松井先生は退室し俺達3人と御両親とスーツを着た男の3人がテーブルを挟んで座り形となった。話始めたのは御両親からだった、


「本当に蓮を見つけて下さりありがとうございます」


 椅子に座りながら、深く頭を下げる2人に慌てながらも


「当たり前のことをしただけなので、頭を上げて下さい」

「そうですよ、もっと早く見つけられなくて申し訳ないぐらいなんですから」

「当然の事をしたまでなんですから」


 俺達の必至な訴えに、御両親は頭を上げると涙ぐんだ目を抑えながら


「それで、蓮は何処に居たんでしょうか?」

「住宅地近くにある林の奥で彼を見つけました。かなり深い場所に居たので、探索して迷ってしまったとかかもしれないです」


 俺達は蓮君を探すまでの過程を一通り話すと、御両親は顔を伏せながら


「高校生の皆さんにも手伝って頂けたなんて、本当に有り難いです」

「まったく連には危険な事をするなって言い聞かせておかないと」

「いや、もしかしたらって事なので他の可能性もあるので叱らないであげて下さい」


 本当のことは言えないので誤魔化すしかないが、確実に言えるのは彼のせいじゃないってことだ。何なら彼の機転によって今まで生きていたのだから誉めてあげて欲しいくらいだ。話している間、スーツの男は話すことなく真剣な表情で話を聞いていた。話を終わると、スーツの男が話し始めた。


「なるほど、君達は偶々ではなく少年を探して見つけたという事だね」

「はい、そうです」

「ふむ・・・・自己紹介が遅れてすまない私は警察庁の大蔵だ」


 スーツの男は警察手帳を見せながら俺達に名乗った。手帳には大蔵正警部補と書かれている。やっぱり警察だったか・・・・言い方からして俺達の事を少し疑ってるみたいだな。


「警察の方でしたか・・・・」

「少し彼らと話がしたいんだが、申し訳ないですがお二方少し席を外して貰っても良いですかね?」

「えぇ・・・・」

「分かりました」


 御両親は席を立ち扉の前で俺達に一礼すると、部屋を出ていった。これは・・・・かなり疑われてそうだな。


「すまないねちょっと詳しく聞きたかったんでね。それで君達は高校生だけど、身分証とかは持ってるかな」

「はい」


 優しい口調だが、嘘偽りは許さないという気迫を感じる。これが経験を積んだ警察か・・・・俺達は素直に身分証を出すと、一枚一枚手に取り


「夜柱学園の生徒さんで1年生か・・・・君達は高校生だけど、どうして行方不明の子を探そうと思ったんだい?知り合いって訳じゃないだろ?」

「ツッター見てたら、夜鳥で行方不明者が出たって聞いて何か役に立たないかなと思って・・・・」

「そうか、良い心掛けだね。新倉さんや夏山さんも同じ理由で?」


 受け答えには基本俺が答えるようにしていたので、個人に質問してきたな。3人の中での食い違いがあるかどうか確かめようって魂胆か。夢さんと陽太は動揺することなく


「そうです」

「子供が居なくなったって聞いていても居られずに。家の一駅前ってことで協力しようと思ったので」

「そうかい」

 

 一応嘘は言っていないので、言い淀むことなく答えることが出来た2人。身分証を返しながら大倉警部補は目を細めながら、


「最近では、そういう心を持ってる若い子は中々居ないだよね。日月君はどんな理由で協力したんだい?」

「俺は昔彼と同じように行方不明になった事が有るんです。日にちにして3日程、行方不明になった時のことは詳しく覚えてないんですがもし自分と同じ経験をしてるなら協力したいなと思って」

「ほう・・・・そんなことが有ったのかい。大変な経験をしたんだね。なるほど、そんな経験をしたんなら納得だ」


 行方不明になったというのは嘘じゃない。大々的にニュースにはならなかったが、警察も動いたし記録に残ってるはずだ。この経験を理由にすれば、強い動機が生まれる。そのおかげで大倉警部補からの疑いの目は薄まったようだ。だが疑いが完全に晴れた訳では無い。きっと林や蓮君の所持品や服から、証拠を取るために詳しく調べるだろう。救急車を待っている間に、足跡は付けたし申し訳ないが林に蓮君を寝かせ土や葉っぱを付けておいた。これである程度の目は誤魔化すことが出来るだろう。

読んで頂きありがとうございます!

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