戦闘終了、長い一日だった。
絶体絶命のピンチだと思っていたのに、夢さんが自力で何とかしてしまった。凄いな・・・・武器の威力もそうだけど度胸が凄い。木をもなぎ倒す威力を持ったやつに正面からぶつかるなんて漢らし過ぎだろ。とどめを刺した夢さんに近づき
「やったな夢さん!凄いじゃん!」
「2人のおかげよ。1人じゃ無理だったもの」
「いやいや、夢さんが居たから何とかなったんだよ」
褒めると顔を赤くしててれる夢さん。陽太もうんうんと頷いており今回のMVPは確実に夢さんだな。イエーイと全員とハイタッチすると、パタリと夢さんが座り込んでしまった。
「大丈夫か!?どこ怪我したのか?」
「いえ何処も怪我してないわ。ただ・・・・恥ずかしいけど体力が限界なのと緊張の糸がほどけちゃって」
「良かった・・・・もうここに居る理由も無いし早く現実世界に帰ろう」
初日でこんなに戦ったんだ体力が限界なのは当たり前だな。武器も使ったし最後には恐らく夢さんの能力?も使ったんだし、早く安全な場所で休ませなくては。
「ええ、すぐに立つわ」
「いやそのままでいい。陽太よろしく」
「分かった。それじゃあ失礼して」
「え?キャアッ」
無理に立たせるよりは、陽太に夢さんをお姫様抱っこしてもらって夢さんを運ぶことにした。恥ずかしいのか夢さんはちょっと抵抗しながら
「じ、自分で歩けるから!」
「限界なのに無理するな。体力が回復するのを待つより早く出た方が良い」
陽太は抵抗する夢さんを優しく諭すと、陽太の方が正しいと思った夢さんはおとなしく運ばれることにした。とりあえず早く現実世界に戻るために学校の外にある家のドアを使って現実世界に戻ると時間はもう20時15分、つまり一時間半常闇の世界に居たってことになる。
「ふ~戻ってきたな」
「だな」
「あの・・・・早く下ろして・・・・」
現実世界に戻ってきたことにほっとしていると、夢さんがボソッと今の状況に抗議してきたので陽太に下ろしてもらった。
「運んでくれてありがと」
そういって夢さんが立つが、ふらっと倒れそうになったのを急いで支える。ん~この調子だとショートカットで少し休ませた方が良いな。
「ごめん、もう大丈夫よ」
「駄目、無理は禁物だからショートカットで少し休もう」
「それが良さそうだな」
俺達はまたドアを使ってショートカットに入り、夢さんをソファーに寝かせる少し休ませることにした。夢さんはソファーに横になると、限界だったようですぐに眠りについた。俺はタンスから救急セットを持ってくると
「陽太手出せ」
「なんだそのかつあげみたいなセリフは・・・・お金なんて持ってません!」
「違うわ!さっきの戦闘で怪我してるだろ」
「げ・・・・バレてた」
陽太は洋服をまくり手を出すと、前腕の部分に痣が出来ていた。何度も手長の攻撃を受け止めて貰っていたから、痣が出来るのも当然だ。救急箱から湿布を取り出し貼ってやると陽太が俺から湿布を奪い
「遊斗も腕出せ」
「・・・・」
「隠しても無駄、爆発で痣出来てるだろ」
バレてた・・・・威力を弱めたとしても爆発は爆発。少ししか痛くないからいいやと思ってたんだが、おとなしく手を出し湿布を貼ってもらう。救急箱を片付けると陽太はテーブルに体を任せながら
「ふ~濃い一日だったな」
「だな。学校始まって二日目でこれって・・・・なんだか先行き不安だな」
陽太は夢さんが起きていないのを確認すると真剣な表情で、
「なあ」
「ん?」
「あの手長が神隠しの原因だと思うか?」
「多分違うと思う」
確信がある訳じゃないが、巷で起こっている神隠し事件を起こしているのは他の黒いのだと思う。
「理由は?」
「弱すぎるから」
「は?あれで弱いのか?」
「うん、現実世界に影響を与えれるほど力が強いのであればあの程度じゃない。それと、学校に他の人間が居た様子が無かった。あいつが犯人ならもっと人が居た形跡があるはず。食べられていたとしてもその人が落とした物があるはず、それが一切無かった。夢さんを引きずり込んだ奴は手長だと思うけど真犯人は別にいると思う」
夢さんが落ちる時に見た手は手長で間違いなかったが、一時的に引きずり込む力を与えることが出来る黒いのが居たとしても不思議じゃない。市全体で起こっている神隠し事件、手長が犯人だと辻褄が合わない。
「その話詳しく聞かせて」
寝ていると思った夢さんが俺達の話に入ってきた。
「寝てると思ってた」
「フリよ。なんだか真剣な雰囲気だったから。それで神隠し事件ってなんなの?」
夢さんの目は、常闇の世界に一緒に行くと言った時のように固い意志が感じられた
これは話さなきゃ駄目そうだな・・・・
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