回転する異形
攻撃力と直線の速さは陽太に敵わないが、身軽さには自信がある。大振りな攻撃なんて楽勝だ。左手にナイフ右手に拳銃を持ち身軽にすると、右手による横薙ぎをしゃがんで避け左手でしゃがんだ俺を高下するための引く横薙ぎを側宙しながら銃弾を撃ち込む。
鞭のようにしなってるけど、変な軌道では動かないから避けるのは簡単だな。
吹っ飛ばされた陽太も戦線に復帰し、手の射程ギリギリに立ち隙があれば手を切りつけている。夢さんは、武器的にこの距離では何もできない。俺は、手長の攻撃を避けながら胴体に銃弾を、手にはナイフで切りつけながら手長の大漁を削っていく。どれも致命的なダメージになる攻撃ではないが、少しずつ焦ることなく削っていけば必ず勝てる。
攻撃を避けながら懐に近づいていき、胴体まであと1mといった所で突然腕を振り回すだけだった手長の攻撃が変わった。右手で横薙ぎを放った勢いのまま高速で回転をし始めようとしたのだ。
やばい!離れないと!
懐まで潜ってしまったので、安全な場所まで逃げることが出来ないと判断した俺は威力を弱めた手榴弾と通常の手榴弾を3つ作り出すと、強い方を手長の足元に弱い物を俺の目の前で爆発させた。爆発させると同時に両手を体の前に構え、防御し体を浮かせ爆風を利用し手長から離れる。吹き飛んだ俺に陽太は驚きながら、
「大丈夫か!?」
「大丈夫、あいつはどうなった!?」
「吹き飛んだけど、回転してるのは変わらないわ」
威力を弱めた物だからほとんど俺にダメージは無いが、体力の方が不味いな。手榴弾は威力はあるが、通常より多めに体力使う距離を離すために多めに作ったが攻撃目的ではもう作らない方が良さそうだ。いざという時に作れないんじゃ不味い。それ以上に不味いのが、手長だ。
「来るぞ!絶対当たるなよ!」
コマのように高速回転していて、その威力は木なぎ倒すほどまともに喰らった一発でアウトだ。さらに厄介なのが攻撃をものともしない固さだ。夢さんのショットガン俺のアサルトライフをいくら撃っても止まる様子が無い。高速回転していては陽太も手が出せない。俺達は体力を温存するために、攻撃を止め避けながら打開策を見つけたいんだが攻撃が激しい。
回転する手長コマのように移動し、突撃してくる。距離を取っているためギリギリ避けれているがスピードが速く観察する余裕が無い。時間にして3分程避け続けているが、いつこの均衡が崩れても可笑しくない。少しでも判断をミスれば、攻撃に当たってしまう。
「キャっ」
その均衡が今崩れた。夢さんが、躓いて転んでしまったのだ。無理もない3分間も命の危険に晒されたまま、避け続けるなんて難しい。転んでしまった夢さんに手長が狙いを定めて突撃する。
俺じゃ間に合わない。
迫り来る手長、夢さんは何とか立つことは出来たが避けれない。
ガンッ
ギィィィイイ
固い物に強く当たった鈍い音が響き渡った後、固い者同士が擦れるような金属音が響く。
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