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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期神隠し編
53/155

夕食後の一休憩

人気のない場所でショートカットを使い荷物を置いてきた俺達は、安くてうまいファミレスで夕食を食べる事にした。陽太がメニューを見ながら


「俺は決まった」

「俺も~」

「私も大丈夫」


 店員を呼び注文を伝えると、話題は学校のことになった。


「そういえば、夢さんって新入生代表だよね」

「え?突然どうしたの?」

「文化ホールに飾られてた絵見たぜ」

「あ、俺も」

「あ~あれね。どうだった?」


 文化ホールに飾られていた絵は、海と少女という構図の絵だったが少女が背を向けており顔が見えない絵。全体的に朧気なのにしっかりと題材は分かる。明るい色なのにどことなく不気味さも感じる引き込まれる絵だった。


「俺はすごくいいと感じだよ。陽太も食い入るように見てたし」

「あぁなんだろう想像力が湧き立つ絵っていうのかな。そんな感じだった」

「賞を取ったのは良いのだけど、同級生がどう感じるかって聞いたこと無かったから好印象みたいで良かった」

「夢さんは絵を学びに夜柱学園に?」

「ええ、他にも色々な学校から誘いが来てたんだけど夜柱な色々なことが学べるって先生に教えて貰ってね。2人はどうなの?」


 うちの学園の特徴として、一つの専門性を高めても良いし、複数の専門知識を学んでも良い自由な学園であることだ。夢さんは絵を高めるってことか?でも何で芸術クラスに行かなかったんだろう。


「俺はゲームの事を学びたくて夜柱に」

「俺はいろいろ学びながら写真のことも学びたくて」

「遊斗君は、写真を撮るのね!作品見せて貰っても良い?」


 目を輝かせながら訊く夢さん。人に見せるのに特に抵抗が無いから、携帯に入ってる写真を見せようとしたら丁度料理が運ばれて来た。


「お待たせしました。たらこスパゲティとシーフードグラタン、ハンバーグAセットとマルゲリータです」


 夢さんはたらこスパゲティ、俺はピザとグラタン、陽太はハンバーグAセットを頼んだ。食事中に見せるのはマナーが悪いと思い夢さんにあとで見ることを伝えると黙々と食べ始めた。

やっぱグラタン美味い~自分で作るのはめんどくさいから作らないけどこの値段でこの味なら十分。学生の懐事情はそんなに良くない。

 味わって食べてると、陽太はもう半分食べ終わっていた。早っ

食べ終わり、8時まで店に居続ける訳にもいかないのでショートカットの中で時間を潰すことにした。夢さんは慣れた様で、ソファーに座るとニコニコしながら


「写真見せて」

「そんなに見たかったの?」

「ええ、人の作品見るの好きだから」


 社交辞令かと思ったが、本気で見たいと思ってたみたいだ。俺はスマホの写真を開くと一応陽太に


「陽太~写真見せてもいいか?」

「おう、いいぞ~」


 テーブルに置いてある漫画を見ながら答える陽太。その様子に夢さんが不思議そうに


「何で陽太君?」

「見ればわかるよ」


 俺は夢さんにスマホを渡すと、写真をスワイプしながら


「あ~なるほどね。被写体が陽太君なのね」

「そ、人物は基本撮らないんだけど陽太に協力してもらってるんだ」

「なるほどね~」


 夢さんはそう答えると真剣な表情で写真を見て良く。邪魔したら悪いかなと思い陽太と一緒に漫画を読むことにした。あのスマホの中には今まで撮ってきたほぼ全てが入ってるからかなりの枚数になる。全部見ようとしたらかなり時間かかるけど・・・・あれは見る気だな。

 そんな感じでゆったりと時間を過ごし時計ではもう19時半を指していた。


読んで頂きありがとうございます!

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