常闇の世界に入るには
「基本的に常闇の世界に入るには、俺農直で入る必要が有るんだけどたまに常闇の世界に入ることが出来る穴が開いてることがあるんだよ。その穴からだったら、俺がいなくても入ることが出来るけどオススメはしない」
「その穴って私が落ちた穴のこと?」
「いや、夢さんの場合は違う」
「え?でも、じゃあ何で?」
たまに自然に発生した黒い穴によって、常闇の世界に落ちてしまう人が居るが今回の夢さんは違う。
「多分だけど、新倉さんの事を狙って引きずり込んだ奴がいる」
「え?」
夢さんはさっきまで能力のことを聞き、目を光らせていたけど俺から衝撃の事実を聞き一気に顔が青ざめてしまった。陽太は、助けに行く前に言ったらか驚くことは無かった。
「それってどういう・・・・」
「俺はこっちの世界でも黒いのが見えるんだ。だから、あらかじめ穴が開いていれば気付けるけど夢さんが落ちる瞬間まで穴は無かった。それなのに、突然穴が表れて夢さんの足を掴んだのが見えたんだ」
「そんな・・・・でも私狙われることなんて何もしてない」
「あいつらは人間なら無差別で襲うことが多いんだ。偶々遭遇してしまったのかもしれないし、狙ったのかもしれないしどっちか分からない」
「また狙われる可能性もあるってこと?」
顔を青くさせながら、恐る恐る聞く夢さん。怖いだろうが本当のことを伝える必要がある。もし狙われた時俺達が居なければ助ける事は出来ない。だが、あの世界の事を知っていれば何とか生き残ることは出来るはずだ。
「可能性はある。だから、常闇の世界の事を詳しく知って欲しい」
「・・・・分かった。色々教えて、もう逃げるだけなんて嫌あんな奴ら私でも倒してやるんだから」
目を瞑り、考え込んでしまったが強く目を見開き覚悟の決まった眼をしていた。強いな夢さん。
「よし、じゃあ色々と教えてく」
俺は陽太と一緒に常闇の世界について色々教えていった。武器を使う時のデメリットや黒いのの弱点、常闇の世界から脱出する方法など俺達が知っている内容は全部教えることにした。あまりの情報量に途中で目を回してしまう事もあったが、頭の良い夢さんはどんどん知識を飲み込んでいった。そうして、話し終わるころにはもう1時間半も時間が過ぎていた。
「もう、12時半か・・・・」
「取り合えず教えられることは、教えられたな。夢さんは大丈夫か?」
「ええ、何とか。経験してなければ、本当に馬鹿な話だと思うレベルで奇想天外な話だったわね」
確かに、一回経験しないとどれも信じられない話だもんな~陽太は笑いながら
「俺も教えて貰った時は全然信じられないっていうか頭がパンクしたな。遊斗あの世界の事を簡単に受け入れちまうし」
「だって、経験している以上どれだけ信じたくない話だとしても事実だろ」
「まあ、この中だと一番最初に常闇の世界に行ったのは遊斗だからな~」
「陽太君は、どうしてあの世界に行ったの?」
「ん~それは色々あってな。そんなことより腹減ったな」
陽太は俺や夢さんとは少し事情が複雑だ。陽太もあまり思い出したくないのだろう、話をごまかすと夢さんも話したくない雰囲気を感じたのか
「そうね・・・・食堂で何か食べる?」
「お、良いな。遊斗扉開けてくれ~」
「ほーい、教室に出ると誰かに見られる可能性が有るからアトリエの方に出るぞ」
常闇の世界から戻る時は運よく誰にも見られなかったが、校内を見て回ってる生徒がいる可能性が有るので念の為アトリエから出ることにした。
「アトリエ?」
「うん、構内の端に放置されたアトリエが有るんだ」
「へ~全然知らなかった」
俺達はアトリエの扉の前に行くと、開き現実世界に戻った。
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