事情説明
俺は陽太に肩を貸し、立ち上がらせると扉に手を掛けショートカットに繋げると後ろにいる新倉さんに
「これから、ちょっと変な場所に入るけど安全な場所だから安心して。中は真っ暗だけど怖い奴らは絶対に湧かないから」
新倉さんは、真っ暗な場所に行くと聞き怯えた顔を一瞬したが、安全だと聞き頷く。扉を開き、陽太をソファーに寝かせると入り口で立ち止まっていた新倉さんに
「どうぞ、中に入って大丈夫だよ」
「う、うん」
変な空間に連れてこられてちょっと怖いだろうが、申し訳ないけどこうするしか陽太をゆっくり休ませることが出来なさそうだったので仕方がない。新倉さんは、警戒するように周りを見ながらテーブルの前に座った。
「誰かが入ってくると大変だから扉は閉めさせてもらうね」
「分かった・・・・彼、大丈夫?」
「あぁ極度の疲労状態だと思うからゆっくり休ませれば大丈夫だ。新倉さんこそ大丈夫?」
「えぇ貴方達が助けてくれたから何とか・・・・貴方達はどうやってあそこに行ったの?あそこは一体何なの!?あの黒い奴は?貴方達が使ってた武器みたいなのって!?」
少し落ち着いたのか、聞きたいことを次々と質問し始める新倉さんに仕舞っておいた水のペットボトルを渡すと新倉さんの正面に座り質問に答えることにした。
「取りあえず、落ち着いて一つ一つ質問には答えていくから。俺は同じクラスの日月遊斗で、俺には特殊な力が有って自由にあそこに行くことが出来る。新倉さんがあの世界に落ちていったのを見たから助けにいったんだ」
「そんな・・・・ゲームみたいな力が有るはずが」
「確かに信じられないと思うけど、実際に見ただろ?」
「・・・・それであの世界は何なの?」
「俺にもよく分からない。俺が知ってるのはあそこには化物である黒いのが居て危険な場所ってぐらい」
「もし、あの黒いのに捕まってたらどうなってたの私」
「・・・・知りたい?怖いなら、そんなに深く知らない方が良い」
一応あそこに落ちてしまった被害者だから、知る権利はあるが深く知り過ぎてしまった場合常にその恐怖におびえるようになってしまうかもしれない。知れば知るほど、あの世界は恐ろしく訳が分からないのだ。知らなけらば知らないで済むこともある。新倉さんは俺の問いに少し顔を伏せたが、覚悟を決めたような顔で
「確かに怖いけど、何も知らないで過ごす方がよっぽど怖い」
「分かった。質問に答えると、黒いのに捕まったらあいつらに取り込まれて死んでしまう。だから、あのままだと捕まってたら死んでいた可能性が高い」
「そう・・・・助けてくれてありがとう」
新倉さんは襲われたことを思い出したのか、体を震わせながらお礼を言う。
「助けられて良かった」
新倉さんは、深呼吸をして体の震えを落ち着かせると
「貴方達は何であそこに入ったり出来るような力を持ってるの?それに、光るあの武器は何なの?」
「あそこに入る力を持ってのは俺だけ、陽太は自由に入る事は出来ないよ。たぶんだけど、力を持ったきっかけは小さい時にあの世界に落ちたからだと思う」
「え!?大丈夫だったの?」
俺が落ちたことがあると聞き、びっくりしたように俺を見る新倉さんに笑いながら
「たまたま運が良くて出ることが出来たんだ。それから、力も手に入れてこの部屋も力の1つだな。光の武器は、あの世界で念じると出るんだがたぶん新倉さんも出すことが出来ると思う」
「えっ?!私も出せるの?」
驚きながら手を前に出し、目を瞑り念じ始めた新倉さん。あ、多分勘違いしてるかも
「ごめん、此処は俺の能力で作ったというか特殊な空間だからあの世界とは違うんだよね」
「えっそそそうなのね」
恥ずかしそうに、前に出した手を下ろすと誤魔化すように
「私も能力使えるようになるのかな?」
「ん~それは分からない。武器は誰でも使えるみたいだけど、能力は人によっては使えないって聞いたから新倉さんが使えるかどうかは分からないな~」
「聞いたって誰から?」
「あの世界俺達は常闇の世界って呼んでるんだけど、あそこには色々知ってる案内人が居るんだ。そいつから聞いたんだけど、なかなか会えないからな~」
「そんなのが居るんだ・・・・ゲームみたい」
俺達に常闇の世界の仕組みや能力の使い方などを教えてくれた案内人の事を思い出しながら、答えると新倉さんは手を顎に当て考え込んでしまった。時々チュートリアルキャラ的な感じなのかしら、とかぶつぶつ言ってるけど新倉さんゲームやるんだ。取り敢えず邪魔しないように静かにしてると、ソファーから呻き声みたいなのが聞こえた。
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