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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期神隠し編
18/155

新入生代表さんって凄いんだな~

 文化ホールに行くために、昇降口まで戻ってみるとラウンジには多くの生徒が居た。ラウンジで喋っている人や売店や食堂を利用している人色々だがみんな楽しそうだ。俺もここで飯食べたいな~構内を見終わったらここで食べるか陽太に訊いてみるか。そんなことを考えながらラウンジを見ていると、


「次は文化ホールでいいんだよな?」

「おう」


 次の文化ホールに行くには靴を履き替える必要があるので昇降口で靴を履き替え校舎の外に出て文化ホールまで続いている道を通って文化ホールに入るとそこには、優秀な賞を獲得した生徒の作品が飾ってあった。


「うわ~すげぇ」

「凄いな・・・・」


 飾られている作品は、写真や彫像、絵画など様々だがどれもが目を奪われ息を呑むほどの迫力を持っていた。写真は神秘的な光景を取っており、本当にこんな世界が現実にあるのかと思うほど美しい。色々な作品が有るが一際目を引いたのは、海と女の人を描いた絵画だ。シンプルな題材なのに、引き込まれる鮮やかな色と女の表情が見えないのだがどのような表情をしてるのかと気になる。陽太と2人で絵画をじっくり見て作者名を見ると、「新倉夢」と書いてあった。それを見て陽太が、


「新倉夢って新入生代表だよな?」

「確かそうだったと思う」

 

 そうだ、聞き覚えのある名前と思っていたら新入生代表さんの名前だ・・・・全国の絵画コンクールで最優秀賞か。高校に入る前だろうから、中学生の頃に描いたってことだよな、凄すぎないか?これが理由で新入生代表になったのかな?


「1年生でここに飾られるなんて凄いな・・・・確かに他の作品と引けを取らないもんな」

「だな。流石は新入生代表さんだわ」


 他の作品も見てみたが殆どが3年生の作品で1年生の作品はほぼ無かった。3年生と引けを取らない作品を取るなんて凄いな~俺もこんな作品撮れるようになりたいな。ちょっと嫉妬が混じった感情で作品を見てしまい、これはいけないと次の階に行くためにゆっくりと細部まで見てる陽太に


「次の階行こうぜ」

「ん?もうちょっと見ててもいいか?」

「え~じゃあ俺先に行ってるから早く来いよ」


 長い間あの作品を見てると嫉妬が膨らんでしまいそうで、怖くなり先に2階に行くことにした。あの作品はきっと想像できない努力の結果出来た作品なのだから、嫉妬を覚えるのは違うと思うがそれでも人を引き込む作品を作れるのは少し羨ましい。悶々と考えながら階段を上がり2階に行くとそこは図書館だった。2階全部が図書館になっており、パンフレットを見ると3階も図書館のようだ。

 結構俺本好きだから、たくさん本が有るのはいいな~中に入りたいなと思って扉に手を掛けようとしたら、丁度陽太が上がってきて声を掛けられた。


「お~すお待たせ」

「もういいのか?」

「おう、2階は図書室か」

「3階も図書室みたいだぞ」

「凄いな~中入れるのか?」

「入れるっぽい」


 陽太も中が気になるのか、扉を開けると中に入っていったので後に続くと中は木を使ったインテリアとなっていてとても落ち着く空間になっていた。この雰囲気は落ち着くな~と思ってみてるとカウンターから司書らしき人が出てきて、俺達の方に来た。


「新入生の方ですよね?」

「そうです」

「初めまして、私はこの図書館で司書をしている清見読子といいます」

「初めまして、日月遊斗です」

「夏山陽太です」


 眼鏡を掛けた綺麗な女の人でザ・司書みたいな雰囲気を出している人は本当に司書だったみたいだ。本読んでる姿とか写真撮ってみたくなる!挨拶を終えた後、清見さんは人の良さそうな笑顔で、


「宜しければ図書館をご案内しましょうか?」


 俺と陽太は目を合わせて頷くと、


「是非お願いしたいです」


 陽太もこの図書館を気に入ったようだ。図書館の中をじっくり見たかったから司書さんに案内してもらえるのは嬉しい!


「それではまず、カウンターからご案内しますね」

読んで頂きありがとうございます!

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