怒涛の一週間
通り魔を追い返した日からもう既に一週間がたった。思い返してみるとこの1週間本当に忙しかったと思う・・・・通り魔を追い返すことを決めたあの日から学校に行き、終わったら放課後は結市に行くという生活を続けていたんだが、至る所に警官が居て通り魔を呼び出す場所を見つけるのも大変だった。
見つけるまでの間に何回警察官に声かけられたか・・・・日が沈むまで最適な場所を探しやっと見つけたと思ったら、タイミング悪く巡回の警察官が来て呼び出せなくて泣く泣く他の場所に変えたり、結市のありとあらゆる場所に行ってこの1週間で結市に詳しくなってしまった。
しかも、何が大変だったかというと実はこの1週間大藏刑事を見ない日は無いと言って良いほど遭遇しているのだ。俺達が見つけた通り魔を呼び出すのに最適な場所に何時も何時も良いタイミングで現れるのでもはや俺達の事付けてるんじゃないかってレベル。まぁ何度も大藏刑事に遭遇したけど姿を見られたわけじゃない。近づいてくるのに気が付いて毎回隠れてるから俺達が居ることは知らないだろうけど、
どうしてこんなに遭遇するのか・・・・やっぱり指揮をしているだけあって何処が手薄になっているのかどこがねらい目なのかとか全部把握してるんだろうな・・・・
そのせいで俺達は大藏刑事とかくれんぼと鬼ごっこをしていてこれがとっても大変なのだ。
人を見ては隠れ、人の気配が無くなったら呼び出し誰にも見られないように現場から離れなくてはいけない。厳重の巡回している警察官を避けながら誰にも見られず逃げるのは中々難しい。だけど、警察から逃げる怪盗のような気分で少し楽しかったのは内緒だ。そんな事をしているからどうしても夜遅くになってしまうし、1日の移動距離もかなり有る。なので、1日が終わると肉体的疲労と精神的疲労でクタクタだし次の日には学校があるので早く起きないといけないし疲れが取れない。
やっと来た土日はやりたい事はあったが疲れで爆睡させてもらった。しっかりと夜になる前に起きて通り魔を負い消したんだが、この生活中々に大変で課題の柵瀬に全然取り掛かれない。そろそろ学校生活にも影響出そうなので解決しないとな・・・・
この1週間通り魔に振り回される日々だったが、ただ振り回されていただけじゃなく進展も有った。見吾と陽太に頼んでおいた通り魔の本体を呼び出すことが出来る儀式がネットに乗ってないかということだが、結果として載ってなかった。ここ数か月で起きた殺傷事件とかも調べてもらったがそれらしい物はなかったので、本体を呼び出す方法は今の所分からない。
ついでに言うと、電灯に石を投げて壊すという儀式も乗ってなかったので、不特定多数の人間が通り魔を呼び出してる可能性は消せたので収穫と言えるだろう。
俺の怪我の具合は全治2週間と言われたが、1週間たった今では自由に動けるぐらいには回復している。まだ内出血の跡が残っていて見る分には中々グロイことになってるが、痛みとかは無くてほぼ全回復してる。つまり、もう戦える体なのでようやく反撃返しという訳だ。
この1週間で通り魔に対する作戦を建てたかったが、本体を呼び出すことが出来ない以上常闇の世界で通り魔本体を探すしかない。その探す方法というのが、通り魔を見逃すという作戦だ。
勿論現実世界で見逃す訳ではなく現実世界で呼び出して追い返し、逃げた通り魔を追いかけるのだ。常闇の世界に逃げ帰った通り魔は、一旦本体のもとに帰るんじゃないかという予想を見吾が言ってくれたので、この作戦を建てた。逃げ帰った先に俺達が居たらまた襲われてしまうだろうから物陰に隠れ、静かに気づかれないように後をつけていくことに。
この作戦を採用したのは色々理由があるが、一番大きな理由としては通り魔は現実世界で光を大量に浴びたせいで少なからず消耗しているはずだ。じゃなければ、常闇の世界に逃げ帰ったりしない。俺達が戦ってた通り魔は分身体だ。分身ということは自分の力を分け与えている為いくら消費したとしても切り捨てたりはしないだろう。なのでその消費を回復するために大元である本体のもとに回復もしくは同化するために戻る可能性が高い。
まぁ消費した状態であの強さってことになるんだが・・・・本体はもっと強いってことだよな・・・・最善を尽くさないとな。
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