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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
147/155

追い返すだけ

遅刻ギリギリまで調べた割には収穫が無かった俺は今数学の授業を受けていた。数学はどちらかというと苦手だ。好きって人も少ないだろうけど。小学生までは簡単なのに中学に入ってからは、二次関数など文字が入った数式に苦戦したもんだ。なんだよXって中学の時は発狂してたな~今はそこそこできるけど苦手意識は消えない。




「それじゃあ、この問題を日月解いてみろ」


「はい」




 考え事をしながらノートを取っていたら当てられてしまった。前に出て書くのって嫌なんだよな~みんなの視線を感じるしじっと見てる先生も嫌だ。さっさと解いて早く席に戻ろう。え~とこれは・・・・うん、多分これで合ってるな。黒板に答えを書いた俺は先生の方を見ると、うんと頷いたので席に戻った。




「よし、正解だ。この問題を解いた数式はテストに出すから覚えておくように~それじゃ次は」




 良かった合ってたみたいだ。中間テストはまだまだ先だけど奨学金を受け取ってる以上成績は落とせない。俺が受けてる奨学金は学業の成績じゃなくて作品の奨学金だけど成績を落とさないに越した事は無い。問題はその作品なんだけどな~まだテーマも決めてないし、場所も決めてない。風景なのか人なのかも決めてないし不味いんだよな。でも、その前に通り魔を何とかしないとな・・・・色々問題は山済みだが少しずつ片していくしかないな。




「それじゃあ、今日の授業はここまで復習しておくように」




 やっと午前の授業が終わった。夢さんと見吾と何時も食べている中にはに行くと話を切り出したのは見吾だった。




「この時間までニュースにならないってことは通り魔は起きていないみたいだな」


「そうね・・・・やっぱり一日に一体が限界なのかしら」


「だけど、前に複数居たことあっただろ?」


「どっちかが人間だったんじゃない?」


「う~む」


「ここでは結論は出ないと思う。それで何だが呼び出すのに限度があるのであれば倒さずとも追い返すだけで良いんじゃないか?」




 あ~なるほどな。




「確かに・・・・戦えば戦う程強くなっていくのなら追い返す方が良さそうね」


「俺も良いと思う」


「遊斗の怪我の具合を考えて、治るまでは追い返すのみにした方が良いと思ったんだがどうだ?」


「俺はもう元気だぞ!」


「はいはい、良いと思うぞ」


「そうね、追い返すだけなら危険も少ないし被害者も出ない。いい作戦だと思うわ」


「だが、2つほど懸念点がある。1つ目は、通り魔の特性上何度もやっている内に光に慣れてしまう可能性が有る。2つ目は、1体が限度というのはあくまで仮説だ。俺達が倒しているから現れないだけで倒されなければまたこっちに現れる可能性がある」


「そうね・・・・」


「光に慣れることは、あまり気にしなくていいと思うぞ。あいつらは本能的に光を嫌がるし、弱点なんだ」


「そうなのか・・・・後は限度の方か」


「これは試してみないと分からないな」


「そうね、実際に試してみるしかない」


「今日の放課後やってみよう。遊斗は俺の後ろらへんで狙われないように気を付けろよ」


「は~い」




 おいけすだけで被害を防げる可能性が有るのなら試してみる価値はある。根本的な問題の解決にはならないが、解決策が見つかるまでの凌ぐことが出来ればいい。本調子に戻った時には必ず本体を倒してやる。今日の朝、陽太に行った事を見吾にも伝えておくと調べておくと言ってくれた。夢さんも友達にそういう噂が無いか調べてくれると言ってくれた。少しでも手掛かりさえ掴めれば・・・・


 あっという間に終わってしまった昼休みの時間。午後は写真の授業で楽しみだが、通り魔の事が気になり過ぎる。上の空だったことが東先生にバレてしまったが特に注意される事無く、何かあったら相談するようにと言われた。しっかりしなくては・・・・

読んで頂きありがとうございます!

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#空っぽと色

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