表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
146/155

気になるニュース

いつの間にか眠ってしまっていた俺は、掛けておいたスマホのアラームの音に飛び起きる。


「いったぁ・・・・・」


 アラームに驚き飛び起きると、腹に鈍い痛みが走りうずくまってしまい慎重に立ち上がり着替えリビングに行って見ると何やらいい匂いがする。もしかして・・・・


「おう、起きたか」


 キッチンを見てみるとそこにはエプロンをして朝食を準備している陽太の姿があった。パーカーにエプロン姿というなんか少し変な組み合わせだがよく似合っている。だが、こいつ朝早くからどうしたんだ?


「朝食作ってやろうかなと思ってさ、キッチン借りたぜ」

「それは別にいいけど・・・・」

「あと遊斗が無茶してないか監視するため」

「・・・・してないって」

「間が気になるがとりあえず飯食おうぜ」


 陽太はそう言うと、朝食をテーブルに運んできた。今日のメニューは白米に焼きじゃけ味噌汁に漬物という。シンプルながらも有難い朝食だ。朝からご飯を炊くのって結構めんどくさいんだよな~夜の内にタイマーを掛けとけば炊き立てが食べれるけど、その準備が面倒だ。そういえば100均でレンジで炊けるやつ有ったよな・・・・今度買ってみよう。陽太が用意してくれた朝食はどれも出来たてで美味そうだ。冷めない内に食べるとしよう。その前に・・・・


「ニュースが気になるんだろ?大丈夫だ、通り魔事件は起きてない」


 テレビを点けスマホを取り出そうとした俺に陽太が言う。


「本当か?」

「嘘言ってどうするんだよ。スマホで最新のニュースを調べてみたけど結市に関するニュースは無し」

「良かった・・・・」

「安心したなら、さっさと飯食え」

「分かったよ」


 陽太が作ってくれた朝食を味わいながら、通り魔に関する情報を整理してみる。昨日事件が起きてないってことは、通り魔をこっちの世界に呼び出せる上限があるのかもしれないな。毎日通り魔を呼び出しているのに、偶々俺達が退治した時は呼び出さなかったなんてことは無いだろう。一体さえ倒せば、被害は防げるけど根本的な問題解決にはならない。戦うたびに強くなっていくんだから、そのうち俺達じゃ勝てなくなってしまうかもしれない。早めに大元を倒したいけどな・・・・


「そういや、昨日見吾が通り魔を解析した結果メッセージに来てたぞ」

「マジで?」


 見吾には戦ってる最中に能力を使って通り魔を詳しく解析して貰っていたのだ。弱点が分かれば対策も出来るし、増えるタイプなのか本体があるタイプなのか少しでも分かれば手掛かりとなる。


「ご馳走様でした」


 朝食を食べ終え陽太に礼を言うと見吾からのメッセージを確認してみる。メッセージの内容は、通り魔は斬撃が弱点であり耐久力は低く素早さと攻撃に偏った黒いである事。そして、何より重要な事は分身体であることだ。


「やっぱり分身体だったか・・・・」

「分身体だってことが分かったのは良いけど、本体をどうやって見つけるかだよな」

「ん~それは思いつかないな」

「本体も分身体みたいに呼び出すことは出来ないのか?」

「呼び出す儀式が分からないと無理だな」

「俺達がやってるのは分身体を呼び出す儀式で本体を呼び出すことは出来無いって事か」

「そ」


 分身体だと分かったのは大収穫だな。後は本体を探し出す方法を考えないとな~呼び出すのはまず無理だと思った方がいいな。黒いのを呼び出す儀式は単純な物から複雑なものまで多種多様だ。通り魔の本体を簡単に呼び出せるなら大量殺人が起きてるはず、でもそんな事件が起きてないってことは、誰も呼び出せてなんだと思う。まぁ一応陽太にお願いしてみるか。


「陽太、あのサイトってまだ動いてるのか?」

「動いてるぞ~見吾に相談して改良してみた。色々噂は集まってるけど、通り魔の事は無いぞ?」

「いや、通り魔の情報を集めて欲しいんじゃなくて何かの儀式で死んだ人が居るとか、最近流行りの儀式とかを調べて欲しんだ」

「あ~なるほどな。分かった調べてみる」


 陽太は俺の意図が分かってくれたようだ。通り魔は人間の仕業だと考えられてるからオカルト話に上がってこないが、実は通り魔の本体を呼び出して被害を受けてる人が居るかもしれない。これで手掛かりがつかめたら楽なんだがな~。陽太と俺は遅刻ギリギリの時間までネットで色々調べ登校した。

読んで頂きありがとうございます!

コメント・感想・評価・ブックマークお願いします。

不定期投稿しており、時間は決まってません。

twitterで更新状況を発信しているので、宜しければフォローお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ