病院へ
ショートカットに戻った俺は見吾にベットに運んでもらい俺は横になった。そして陽太は救急箱を持ってくると
「ほら、腹見せろ」
「いやん、エッチ」
「阿保言ってないでさっさと見せろ。結構辛いんだろ」
「うっす・・・・」
みんな心配そうに俺の事を見てるので大丈夫だとおちゃらけて見たが簡単に見破らてしまった。大人しく服を捲り上げると、それを見たみんながうわっと顔を顰めた。俺は横になってるので自分の腹が見えないが表情を見る限りだろ相当酷いみたいだな。
「腹真っ黒だぞ・・・」
「まじで?」
「病院行った方が良さそうね」
「いや、急がないと駄目だろ。俺は大丈夫だ」
「駄目だ。それにそんな体で戦えるか?」
「大丈夫だって!ッ」
怪我の具合を見て病院に行った方が良いと言われたが、そんな暇はない。通り魔は倒したがまだ居るかもしれない。通り魔を呼び出している奴より先に通り魔を倒して周らないと。大丈夫だと言い起き上がろうと体を起こすと腹に鈍い痛みを感じてまた倒れてしまった。
「ほら、起き上がることも出来ないだろ」
「こんなのへっちゃらだ・・・・」
「いくらあっちの世界だと身体能力が上がるとはいえ、怪我はする。大人しく病院行くぞ」
「そうよ、その体じゃ通り魔と戦うのは危険だわ」
「だけど・・・・」
「新倉の言う通りだ。それに、俺達が最初に通り魔を倒した時に事件は起きなかった。恐らく通り魔を呼び出せる限度があるのだろう。今日はもういい先ずは病院だ」
「分かった・・・・」
みんなの真剣な説得に折れた俺は落ち込みながらも見吾の運んでもらい家に一旦戻り氷を持ってきてショートカットから現実世界に戻った。
「まず病院に急ぎましょうか」
「そうだな、調べてみる」
「うむ」
時刻はもう6時を過ぎている。運よく夜遅くまでやっている病院が見つかると良いんだが。
「近くに無いな・・・・」
「そうか・・・・なら救急車を呼ぶか」
「いやそんなに大事にしなくても!!!」
「駄目よ、内臓が傷ついてたら不味いわ」
「そうだな」
「ちょちょ待った!」
そういってスマホを取り出そうとしている2人を慌てて止めると
「陽太俺のショートカット先に無いか!?」
「弱ってるのに力を使う気か?」
「扉開くのに体力はほぼ使わないから大丈夫だ!!」
「・・・・分かった。ちょっと待ってろ」
良かった・・・・流石に救急車を呼ぶほどの大事にしたくはない。移動能力があって助かった。
「・・・・・あった。夜柱総合病院が夜遅くまでやってるな」
「駅から歩いて5分くらいよね」
「分かった。遊斗すまないが頼む」
「おう」
俺は夜柱駅の近くに置いておいたショートカットをに繋ぎ、見吾に抱えられて夜柱総合病院まで運んでもらい夜間・救急の入り口に入った。抱えられて入ってきた俺達に看護師は全く動ずることなく近くに居た他の看護師に指示を出すと
「どのような状態ですか?」
「腹部の打撲です。起き上がれない程なので連れてきました」
「分かりました。ストレッチャーに載せて下さい」
先程指示を出されていた看護師さんがストレッチャーを持ってき、見吾はそこに寝かせると俺は診察室へと運ばれていき
「同行者の方はこちらでお待ちください」
「分かりました」
診察室へ通され先生が俺の元まで来ると
「服捲らせてもらうね。気持ち悪かったり、頭が痛いとか無いかな?」
「腹が痛いだけで、他は無いです・・・・」
3人を心配させまいと気丈にふるまっていたが実は腹の痛みで気が朦朧としていたのだ。絞り出すような声で先生に伝えると、
「分かりました・・・・超音波検査機持ってきて」
「はい」
腹に何かを塗られ器具を押し付けられたが、病院に着いた安心感によってか分からないが俺は気を失った。
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