よし、まずは1体目
通り魔は地雷が爆発するのを一切無視して、俺に走ってきたのだ。
嘘だろ!?これかなり威力有るんだぞ!!!
ダメージを無視して突っ込んできた通り魔は、俺にナイフを振り下ろしたが俺は急いで作り出したナイフでそれを受け止めると、右手に作り出した手榴弾を通り魔に投げつける。通り魔は爆発なんて全く気にせず、俺に腹蹴りを入れる。
ぐっ・・・・
腹蹴りを喰らった俺は、後ろに仰け反りながら通り魔に銃弾を撃ち込む。通り魔は俺に追撃しようと距離を詰めていたのでまともに喰らい後ろへと退いた。こいつ爆弾でのダメージはほぼ無いのか。最初に爆発で退いたのは驚いただけか?人間みたいなやつだな・・・・。いい方法だと思った地雷作戦は、通り魔には効かないようだ。でも、十分時間は稼げた。こうしている間に3人と合流できた。夢さんが来てしまえば通り魔は詰みだ。
「お待たせ」
「おう、前回と同じように!」
「了解」
前回と同じように陽太は夢さんの前に立ち通り魔の攻撃を盾で防御。見吾は陽太のフォローに入れる位置に立ってもらい俺は3人の後ろでフォローできるように立つ。夢さんが能力を発動しようと集中し始めると、通り魔は行動に出た。前回と同じように、夢さんを狙い突撃してくると思ったが・・・・
「後ろだ!」
珍しく見吾が焦った声を上げる。俺はその声を聞き後ろを向くとそこに通り魔が居た。やばっ・・・・!!!通り魔を撃とうと手を上げた時には既に遅く、腹を蹴られた俺は横に吹き飛び無防備な夢さんの背後を晒してしまう。通り魔はその隙を逃さず距離を詰め夢さんの背後へと迫りナイフを振りかざす。
ガンッと金属がぶつかり合う音が響き、見吾の言葉に反応した陽太が何とかギリギリ通り魔の攻撃を防いだ。前回と同じように防いだ隙に見吾が通り魔に仕掛けようとするが、通り魔は攻撃してくる見吾を目もくれず狙い只一人夢さんだけだ。見吾の攻撃を受けようともせず、右に直線で回避するとまた夢さんの背後を取ろうと驚異的なスピードで裏に回る。吹き飛ばされた俺は何とか立とうとするが、2回も同じ場所を蹴られ動けない。体を起こし吹き飛ばされた先にあった壁に寄りかかると、銃を作り出し夢さん達の方を向く。
動けないけど・・・・援護しないと!
裏を取ろうとしている通り魔に向かって撃つが、3人が射線に居るため通り魔に当てることが難しい。射線を変えようにも動けないのでどうすることも出来ない。そうしている間に通り魔はまた夢さんの正面から襲い掛かる。陽太は夢さんの背後を守っているので間に合わない。襲い掛かる通り魔は見吾が夢さんの正面に立ち攻撃を防いだ。また背後を取ろうと動く通り魔に見吾は追撃を掛けることなく、陽太と見吾で夢さんを挟み何処から攻撃が来ても良いように備える。通り魔は守る2人をどうにかして突破しようと、攻撃しては引き攻撃しては引きのヒット&アウェイで仕掛けているが。陽太の盾による防御、見吾の反射神経による刀での防御を崩せていない。少しでも仕掛け辛くするために俺も3人の周りを縦横無尽に動く通り魔に向かって撃つ。こうして防いでいる間に夢さんの準備は整った。
「いくわよ!」
「おう」
夢さんの言葉と共に通り魔の足元から無数の光の鎖が現れ襲い掛かる。だが通り魔は一切逃げる素振りを見せない。ただ夢さんを倒そうと3人に向かっていく。近づいていく通り魔に銃を撃つ。さっきまでは攻撃しながらも俺の攻撃は避けていたのに避けずに当たった。それだけ必死に夢さんを倒そうとしてるって事か!通り魔は攻撃を喰らっても構うことなく夢さんを殺そうと突っ込むが2人がそんな事をさせない。陽太は通り魔の正面に立ち腰を落とすし突撃する通りまりに備える。
ドンッ
鈍い音が響き渡り正面から受け止めようとした陽太が受け止めきれず後ろに吹き飛ぶが、盾に当たったことによって勢いは落ちたその隙を夢さんの鎖が逃がさない。あっという間に通り魔を拘束し動けなくなる。そして見吾が素早く通り魔の首を落とした。しっかりと消滅したのを確認すると慌てて見吾は俺に夢さんは陽太の所に走ってくる。
「大丈夫か?」
「大丈夫!?」
地面に座り込んでいる俺達に手を差し伸べる2人。
「ちょっとキツイ」
「俺は大丈夫だ」
陽太は差し伸べられた手を借り立ち上がるが俺は立ち上がれそうに無い。2回同じ場所へまともに通り魔の蹴りを喰らってしまい痛みで立ち上がれないのだ。見吾は俺が立ち上がれないのを見ると「うむと」頷きなんと・・・・俺を抱き上げた。
「ちょっ!?見吾!?」
「立ち上がれないのだろ?このまま座っているのは危険だ」
「でも、流石にこの抱き上げ方は恥ずかしい!」
肩を貸してくれるだけで良かったのだがまさかのお姫様抱っこをした見吾。下ろしてくれと暴れるがまったく言う事を聞いてくれずそのまま2人の元へ運ばれた。
「遊斗君大丈夫?」
「羞恥心で死にそうでーす。見吾重いだろ!?下ろしてくれ」
「大人しくしとけ」
「うむ、気にしなくて良い」
「そういう問題じゃない!」
夢さんは抱っこされてる俺を少し微笑ましそうに見てるし、見吾は呆れ顔だ。このまま常闇の世界に居ても戦力ならないしこの状況を早くどうにかしたいので見吾に扉まで連れてってもらいショートカットへ俺達は戻った。
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