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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
140/155

もう攻略法は分かっている

 見吾の案内でまた日通りの少なく住宅が周囲の無い道に到着すると、予め用意しておいた石を取り出す。


「それじゃあ行くぞ」

「何時でも」

「うむ」

「おう」


 3人は俺の合図に頷くと表情を引き締めスマホを取り出した。既に通り魔とは戦っているので対処の方法は分かっている。出現したた通り魔はこっち斬り付けようと向かってくる。それを利用し突っ込んできた所を4人で囲み、スマホのライトを当て続けすぐに常闇の世界に帰す。そして、後は夢さんの能力で拘束して終了だ。また、俺が1人で通り魔の攻撃を耐えないといけない。だが、あの時は予想外の速さに驚き後手に回ってしまったが今回はあの速さで来ると分かっているのであればやりようはある。


「じゃあごめんなさい!!」


 もう二度とこんな事したくなかったが思いっきり石を電灯へと投げる。電灯は前回と同じようにパリンと音を立て壊れ地面に残骸が落ちる。はぁ・・・・後で何かしら結市に募金とかしておこう。いくら通り魔を倒すためだとは言え、こういう事をするのは流石に心を痛める。何時までも落ち込んでる訳にもいかないので気持ちを切り替え出現する通り魔を待ち構える。

 電灯の足元を見ていると、夕焼けに照らされて出来ていた影が揺らめきどんどんと質量を増していく。ただの電灯の影だったものが膨れ上がりあっと言う間に通り魔と化していた。通り魔は俺あ値を視認すると、突撃してきたが四方に分かれ躱し取り囲む。


「よし、今だ!」


 取り囲んだ通り魔に向けて一斉にスマホのライトを当てると、通り魔は逃げ道と俺達に攻撃するための手段を失った。俺達を傷付けようにも、光が邪魔で距離を詰められないし、光から逃げようにも四方を囲まれ逃げ道も無い。光に囲まれどうしようも出来ない通り魔は苦しむように身悶えすると、前回と同じように体霧のように変化させていく。


よし、計画通り。次は俺の出番


 消えていく通り魔と距離を詰め、3人でも逃げ場かないように取り囲んでもらうと急いで近くに在る廃墟の扉を掴み常闇の世界へと入った。


これで後は通り魔を押さえおけば・・・・!?


 あとは俺がみんなが合流するまでに通り魔を押さえておけばいいだけなのだが、まさかのハプニングが起きた。通り魔が常闇の世界に来たまでは良かったのだが、通り魔以外にも黒いのが居たのだ。その数は2体、弱い奴ならすぐに片付けられたのだが、犬型のすばしっこく獰猛な種類だ。


出来る事は通り魔が完全体になる前に速攻で犬を片付けるしかない!


 俺は拳銃とナイフを作り出し、犬がこっちを視認する前に奇襲を仕掛けた。通り魔を挟むようにした居る2体の犬型の左の個体に狙いを定め、走りながら弾を撃ちこむ。銃声によってこっちに気付いたが既に遅く左の犬は弾を喰らい吹き飛ぶ。右側の個体が俺に走り飛び掛かってくるが、ナイフで犬の歯を受け止め空中に浮いたままの犬の腹に銃弾をありったけ撃ちこむ。ダンッと鈍い音が10回ほど響くと犬型は消滅していった。後はもう一体!吹き飛んだ犬は、立ち上がり俺の首目掛けて飛び掛かってこようとしている。俺は飛び掛かってくる犬の下をスライディングの様に潜り、下から腹に向かって弾を撃ち込む。

 すでに数発喰らっていた犬はそれで消滅し後は通り魔だけ。なるべく早く倒したけれど・・・・!通り魔の方を向くと既に完全体となり俺を斬り付けようと目前でナイフを振り下ろしていた。


あぶな!?


 俺は紙一重で後ろに飛び回避すると、通り魔の為に考えておいた武器を作り出し投げる。通り魔は逃げた俺を追撃しようと、走ってくるがいきなり通り魔の足元が爆発した。


よしっ!上手くいった!


 俺が作りしかけた武器とは地雷だ。円盤のような形をした地雷を幾つも作り出し通り魔と俺の間に投げておいたのだ。地面に置いてある地雷なんて簡単に避けれそうだが通り魔のスピードの秘密に理由がある。

 通り魔は一瞬姿が見えなくなるほどの驚異的なスピードだが瞬間移動している訳では無くそのまま走って移動しているのだ。走りながら避けれるんじゃないかと思うが、通り魔は前回戦った時直線でしか驚異的なスピードで動かなかったのだ。それ以外の動きならば速いが目で追える。あまりの速さに、小回りが利かないのだろう。つまり地面に敷き詰めるように置けば絶対に通り魔は引っかかる。回避するにはジャンプして飛び越える必要があるが、飛べばそう自由は聞かない。十分に対処できる。


 よっしゃと、ニヤリと笑みを浮かべると通り魔はまさかの行動に移した。

読んで頂きありがとうございます!

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