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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
129/155

全然見つからない

 放課後になり昨日と同じように結市に向かった俺達。今回は昨日事件が起こった現場に向かってみることにした。昨日の現場は俺達が通り魔と遭遇した場所と異なり、寂れた裏道だった。周囲に住宅地は無いし、雑木林があるぐらい。電灯は一応有るが前回と同じ壊されている。


「・・・・何も無いわね」

「だな」

「周囲に住宅が無いから目撃情報も無さそうだな」

「道に関しては共通点が無いな」


 通り魔は暗ければどこにでも表れる。暗い場所だなんて腐るほどあるのにどうやって通り魔を見つければいいんだ?


「今回は被害者が2人なのよね?」

「そうだ、2人で帰宅している最中に襲われたらしい」

「今まで1人だったの何で急に複数になったのかしら?」

「段々狂暴になってるのか?」

「有り得るな。黒いのは人間を食うことで力を付けるし、今回は食ってはいないけど傷つけることで力が増すのかもしれない」

「そうだとしたら不味いな」


 このままエスカレートしていったら終いには人を殺し始めるかもしれない。その前になんとかして倒したいんだが・・・・地道に探していくしかないんだよな。


「焦っても仕方がない確実に探していこう」

「分かったわ」

「了解した」


 人命が掛かっていることは分かっているがこっちも命が掛かっている。俺達がミスをすれば通り魔は野放しになってしまう。焦る気持ちを押さえながら慎重に結び氏を調査していく俺達。夜9時を回った頃突然俺の電話が鳴った。

 電話の相手を見てみると荒川さんだった。何か情報を掴んだかもしれないと、すぐ出ると


「やぁ遊斗君、進捗はどうだい?」

「芳しくないですね。手掛かりさえ掴めてないので」

「そうか・・・・俺も記者仲間から話を聞いたりしてるけど特に引っかかる事は無かった。まだ被害者3人の話しか聞けてないんだが、1つだけ気なる点としては全員が突然照明が壊されたと言ってる事だ」

「3人全員ですか?」

「あぁ被害者全員の話を聞いた訳じゃないが、普通に歩いていたら突然電灯が壊れ襲われたそうだ」

「電灯を壊したやつの姿ってみてますか?」

「いや、見てないみたいだ」

「・・・・ありがとうございます」

「すまんねこれぐらいしか分からなくて」

「いえ、助かります」

「それじゃあ、俺は被害者の共通点を探ってみるよ」

「よろしくお願いします」


 電話を切った俺は荒川さんの話を聞いてある事が頭に浮かんだ。もしかして、電灯が壊れることが通り魔が現れるトリガーになってるんじゃないかと。でも、この仮説が正しかったとしたら・・・・

 考え込んでしまった俺を不思議そうに見ながら


「どうしたんだ遊斗」

「何かあったの?」

「・・・・見吾、ここら辺で防犯カメラが無く人通りが少ない道ってあるか?」

「調べてみる」

「助かる」

「??」

「どうしたの急に」

「もしかしたら電灯を壊すこと自体に意味が有るのかもしれない」

「そうなると・・・」

「あぁ俺達も試した方が良いかもしれない」


 俺達は途中で電気屋により安いランプを買い、見吾が調べた人通りのない道へと向かった。

読んで頂きありがとうございます!

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