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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
128/155

予測不能

 次の日の朝ニュースを見てみると、通り魔事件の事が報道されていた。昨日の12時30半ごろに俺達が捜索していたエリアの真反対の場所で通り魔が起きたらしい。今回は被害者が2人でどちらも命に別状は無く軽傷とのこと。




やっぱり何とかして通り魔を誘き寄せられないかな・・・・




 出現場所が結市限定なのは助かっているが俺達4人だけじゃ広大な出現範囲をカバーできないし、手分けして捜索しても俺が居なければ常闇の世界に入ることが出来ない。それなら常闇の世界で手分けして捜索する手段もあるが、これは危険すぎて本当の最終手段だ。前回の少女の様に誘き寄せることが出来ればな・・・・俺はニュースを見ながら、通り魔の対策を考えるが言い案が出てこない。1人で悩んでも仕方が無いしさっさと学校行って皆に相談しよう。何時も通り陽太と一緒に学校に行き教室に着くと既に夢さんと見吾が居た。何時も一緒に居る祭藤さんは今は居ないようだ。




「「おはよう」」


「「おはよう」」


「昨日あの後通り魔出たみたいね」


「うむ、俺達が探していた場所とは正反対の場所だったな」


「それをみんなに相談しようと思ってさ、このままだと通り魔絶対に捕まえられないと思うんだ」


「俺もそれは思ってた」


「そうね、私達だけじゃ市全体は無理ね」


「同意見だ」




  3人も通り魔に対して同じことを思っていたみたいだ。このまま闇雲に探すよりは、何かしらの作戦を立てた方が良いと思うんだが・・・・




「でも、通り魔の事全然分かって無いから作戦の立てようが無いわ」


「そうなんだよな・・・・・」




 通り魔は人をランダムに襲い、夜中に結市に現れることぐらいしか分かっていない。どうやって現実世界と常闇の世界を行き来しているかも分からないしゲートの条件も分からない。何故通り魔が人を襲うのか、何故殺さないのか色々と謎に包まれたままなのだ。




「手分けして探す訳にもいかないからな~」


「危険だからな」


「前回の神隠しはどうやって見つけたんだ?」


「前回は夜に何かしらの遊びをしている人っていうのがターゲットだったのよ」


「だからそれを利用して、夜中に遊んで誘き寄せた」


「ふむ・・・・なら今回も被害者に共通点があるかもしれないな」


「といっても前回は被害者と話せたから分かった訳で高校生の俺達じゃ被害者に話を聞くのは難しいぞ」




 前回は唯一の生き残りである蓮君が居たから、少女の攻略法が分かった。今回は被害者に話を聞くのは難しそうだ。高校生の俺達が突然話を聞きたいって言っても拒否されるだろうし、最悪通報されそう。




「ふむ、では俺が被害者の情報を集めてみよう」


「出来るのか?」


「やってみる」


「頼んだ、それじゃあ俺は荒川さんに他の被害者の共通点が無いか聞いてみる」




 俺達の個人事情報を調べ上げた見吾なら被害者たちの情報も見つけられるかもしれない。荒川さんは今回の事件は系統が違うから難しそうだが一応頼んでおこう。話し終わると丁度チャイムが鳴り祭藤さんや他の生徒が教室に戻ってきた。みんな席に着いたタイミングで東先生も入ってくる。




「よ~し朝のHRやるぞ。今日は重要な話が有るからしっかり聞いておけよ」




 重要な話ってなんだろ?




「うちの学校に入学してからもう一ヶ月が経った。だいぶ学校に慣れてきただろう、そこで作品提出の日付が迫っていることを忘れないように。作品提出が決められている生徒は少数だが、しっかりと期限は守る事だな。提出の起源はまだ2カ月後だが納得できる作品を作るためにも早めにやっておけよ~それじゃあ朝のHR終わり。お疲れ様」




 あ~そうだった。作品提出の事すっかり忘れた。大蔵刑事の時に言い訳に使ったがこの学校では1年に3回作品提出が決められているのだ。この作品提出は、絵や写真など自分の専門を決めている生徒に義務付けられるのだが受験の際に作品によって合格を貰った生徒も作品提出が決められているのだ。かく言う俺も作品の提出が求められている。俺の成績は上の下くらい、作品によってかなりプラス評価されているので作品を提出しなくてはならないしこの学校、結構学費が高いのだ。親の負担を減らすために特待生制度を利用しているので、この作品提出はかなり重要なのだ。




作品のテーマも決まって無いし場所も決まってない。通り魔の問題も解決してないし、問題山積みだな・・・・

読んで頂きありがとうございます!

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