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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
124/155

見吾の能力

「え、他にもあるのか?」

「なにそれ」


 能力は1人1つだと思ってたが複数持ってることも有るのか。マップ機能だけでも相当有用な能力だと思うんだが一体どんな能力なんだ?


「別に全く違う能力を持ってるわけじゃないさ、能力の一部がマップなだけさ」

「教えてくれないか案内人」

「じゃあ、次はスマホは消さず監視カメラを想像して作り出してみろ」

「監視カメラ・・・・形はどれだ?」

「何だっていいさ、壁とかに付けられる奴だと良いだろうな」

「分かった」


 あれ?さっき案内人はカメラは作れないと言ってたの監視カメラは作れるのか。確かに俺が欲しがったカメラとは違うが・・・・監視カメラという事はもしかして


「作ったぞ案内人」

「それじゃあ、そのカメラを壁に投げてみな」


 見吾が作り出したのはスーパーやコンビニでよく見る、半球の形をした監視カメラだった。見吾は近くに在る壁にそのカメラを投げつけると、しっかりと壁に張り付いた。監視カメラというワードからある程度分かっていたのか見吾はスマホを見る。


「なるほど・・・・こういう事か」

「え、見せて見せて」

「便利だなこれ・・・・」

「探索の幅が広がるな」


 見吾のスマホをみんなで見てみると、壁に張り付けられた監視カメラから見える映像が映っていた。これ調査する上で役に立つな。監視カメラを置いておけば色々な場所が一度に見られるし、先が分からない時はカメラを投げて索敵が出来るし強い能力だな。


「カメラは一度に4つまでだ」

「ふむ・・・・良いな」


 ようやく見吾の顔に笑みが浮かんだ。なんだかんだ武器が少なかったことを気にしていたみたいだ。今考えると武器が少なかったのは能力が強いからなんじゃないかな。


「じゃあ次だな」

「まだあるのか!?」

「え、多すぎでしょ」

「良いな~俺も便利な能力欲しい」

「遊斗が言うな」

「そうよ、便利さで言ったら一番なんだから」


 まだ能力があるという事に驚く陽太と夢さん。羨ましいと口に出したら陽太に頭を叩かれてしまった。夢さんは俺を見て呆れた顔してるし解せぬ。


「次は威力の無い銃とお前たちが言うテーザーガンを作ってみろ」

「分かった」

「見吾体力は大丈夫か?」

「あぁ少し体力を持ってかれる感覚が有るが問題ない」


 見吾は連続で能力や武器を作り出している。能力や武器を作る時は体力を持ってかれるからポンポンと出せる物じゃないんだが・・・・特に能力を使うとかなり持ってかれるはずなんだが。


「デカいのの武器と能力はかなり燃費がいいぜ。能力は探索中ずっと出していても問題無いレベルでな」

「えぇ・・・・」

「優秀な上に燃費が良いってチートかよ」

「良いなぁ・・・・私の力燃費良くないのに」

「お嬢ちゃんの力は強力だからな、どんな奴でも一時的に動きを確実に止めることが出来るからな」

「え、そうなの?敵が早くても大丈夫?」

「あぁ凄く早い敵でも力が強い敵でも確実に拘束できるぜ」

「そうだったのね・・・・教えてくれてありがとう案内人さん」


 夢さんが羨ましそうにポソッというと案内人が夢さんを見ながら言う。へ~夢さんの能力ってそんな力だったんだ。拘束することは分かってたけど早さが関係ないとは思わなかった。


「案内人作ったぞ」

「それじゃあ、少し動くかね。デカいのマップから目を離すなよ。遊斗あっちだ」


 案内人が腕に抱かれながら指す方向に、歩いていくと見吾が何かに気付いたようだ。


「案内人、マップに赤い点が」

「それはお前たちが黒いのって呼んでる奴だ」

「え!?敵の位置も分かるのか」


 驚いて見吾のスマホを見ると俺達が青い点、マップの上の方に赤い点が出現していた。めっちゃ便利だな・・・・


「それじゃあデカい奴リボルバー構えときな」

「分かった」


少し進むと見吾のスマホに映っている通り前方に黒いのが見えた。黒いの形は、犬の形をしたものだった。俺達に気付いた黒い犬が俺達に走ってくる。見吾はリボルバーを構え撃つ。パンッと軽い発砲音だったが黒いのに着弾した瞬間ドンッ鈍い衝撃音がした後黒いのが後方へ吹き飛んだ。


「!」

「えっ威力無さそうだったのに!」

「凄いな・・・・縦断でここまで吹っ飛ばせるのか」

「爆発する銃弾って事かしら?」


 黒いのは目測で5mくらい吹っ飛んだだろう。銃弾でここまで吹っ飛ばすとか驚異的だな。


「その銃は黒い奴らに当たると吹き飛ばすのさ。無機物には効果ないけどな。それと撃てる弾数は1日12発まで2時間に一発回復するぜ」

「それは現実世界での時間だろうか」

「そうだ」


 なるほどな~強力だが制限があるって事か。吹き飛ばされた黒いのは消滅こそしてないが動けなくなっている。


「次はもう一つの方を黒いのに撃ってみな」

「分かった」


 見吾はもう一つの銃であるテーザーガンを構え引き金を引いたが、弾が発射される事は無くピコンと可愛らしい音がスマホから鳴った。


「「「え?」」」

「?」


 弾が発射されない事に全員首を傾げたが、そんな様子を気にすることなく案内人は


「スマホ見てみな」

「これは・・・・」

「え、なになに」

「これって!」

「うわ、なるほどな」


 スマホを見てみると、目の前に居る黒い犬の情報が映し出されていた。弱点部位や攻撃手段。形や体重、どんな攻撃手段が効くのかなど黒いのについての詳細な情報がスマホに映し出されていた。


「それがその銃の力だ。射程は10mぐらいだ」

「・・・・気に入った」

「これでデカいのの力は全てだ。どう使うかはお前次第だな」

「あぁ感謝する」

読んで頂きありがとうございます!

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