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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
121/155

見吾の武器

常闇の世界に入り周囲に黒いのが居ない事を確認すると、まずは見吾の武器を確認することにした。黒いのに対抗するにはまず武器を出さないとな、


「それじゃあ、まずは武器からだな。出してみるから見ててくれ」

「分かった」


 いきなり武器を作り出せと言っても分からないだろうから、取りあえず俺たち全員で武器を作る所を見せる事にした。見吾は眉間にしわを寄せ、睨みつけるかのように俺達の手を凝視していた。


「まずは、俺から俺が作れるのは銃や手榴弾とかだな」

「なるほど・・・・光が形を作ってるのか」

「そうそう」

「それじゃあ次は俺だな。俺は剣とか盾を作れる」

「ふむ・・・・形は自由自在なのか?」

「俺は大きさとかは自由に変えられるぞ」

「俺は無理、威力を変えたりは出来るけど」

「じゃあ次は私ね。私はこれ!」

「・・・・それは武器なのか?」


 見吾は夢さんが作り出したチェーンソーを見て不思議そうに頭を傾げる。確かに初めて見ると面食らうよな夢さんの武器は。


「勿論武器よ!私の心強い相棒なんだから」

「なるほど、こういう武器も有るのか」

「武器の形は人によって様々、色々作れる人も居るし偏ってることも有る」

「それじゃあ次は見吾君も試してみて」

「目を瞑って光が収束していくイメージを描くと作りやすいぞ」


 夢さんは見吾の武器が早く見たくてそわそわしてる。確かに人の武器を見るのってワクワクするよな。見吾は俺達のアドバイスを聴いて頷くと目を瞑り左手を腰に右手を左手の前に握るように置いた。この構えって・・・・見吾は深呼吸するとだんだん光が集まっていき形を作り上げていく。


「これって・・・・」

「良いなぁ」

「カッコいいな」


 光が集まり5秒くらいすると武器は完成し、腰に差され武器はどう見ても刀だった。まさか刀とは思わなかったが、見吾は武術を習ってると言ってたし可笑しくは無いのか。


「見吾目開けていいぞ」

「うむ・・・・作れたようだな」

「だな」

「それで、どうして2人は俺の刀を凝視しているのだろうか。何か変なのか?」


 作った武器を至近距離で食い入るように見ている2人に見吾は少し困ったように言う。


「多分だけど、興奮してるだけだと思うぞ」

「そうなのか?」

「良いな~刀。剣は色々作れるけど刀は俺作れないんだよな」

「私もこれくらいカッコいい武器欲しかったわ」

「刀ってロマンだよな」

「分かる。ゲームでも物凄く強い武器って設定されてる事も多いわよね」

「こら、2人とも見吾が困ってるぞ」

「あ、すまん」

「ごめんなさいね」


 刀から視線を上げ見吾が困っていることに気付いた2人は、刀から離れたが視線は刀に固定されてる。刀にあこがれる気持ちは確かに分かる。今度俺にも作ってもらおう。見吾は鞘から刀を抜き振って感触を確かめている。刀を振る姿は様になっており、しっかりと剣術を学んでいることが分かる。


「ふむ、重さも長さも丁度良いな」

「良かった」

「刀以外も作れるんじゃないか?」

「試してみよう。消すのはどうやればいいんだ?」

「光がバラバラになってくイメージだな」

「分かった」


 見吾は刀を消すと、また目を瞑り今度は特に構えをせず手を前に出しただけ。光が集まっていき作られた武器は・・・・


「銃?」

「銃だよな」

「銃よね」

「銃だな」


 見吾が作り出したのは拳銃だった。拳銃と言っても色々な朱里が有るが見吾が作り出したのはリボルバー式の拳銃でありバレルは6インチ程、実際に有る銃と似てはいるが全く同じ形ではなく見吾のオリジナルと言える。


「銃か・・・・また被った」

「まぁ遠距離攻撃手段があった方が良いだろ」

「それはそうなんだが」

「一回撃ってみても良いか?」

「どうぞ」


 見吾は俺達に背を向け、誰も居ない道に向かって銃を構えトリーガーを引いた。パンッと乾いた音が鳴り発射されたが見た感じ反動が全くなかった。見吾も発射した銃を不思議そうに見ている。


「全く反動が無いんだが、これが普通なのか?」

「いや、普通はあるはずなんだが」

「そうなのか、しかも威力が全く無いように感じたんだが」

「壁撃ってみるか?」

「反射したら危ないだろ?」

「俺達は光の武器に攻撃されても平気だぞ」

「そうなのか、では試してみる」


 普通の銃であれば壁に撃ったら固い場所であれば反射して危険だが、光の武器では俺達にダメージを与えることは出来ない。見吾は壁に向かって撃ってみると壁に当たったが傷跡が残らなかった。


「ふむ・・・・この銃威力が無いようだな」

「みたいだな」

「そんな武器あるのね・・・・」

「俺も聞いたことが無い」

「すまない・・・・」


 見吾は威力が無い銃を見て落ち込んでしまった。


「いやいや、刀で頑張れば良い話だ」

「そうね、他にも武器が作れるかもしれないし」

「そうだな他も試してみよう」


 落ち込んでしまった見吾を励まし、次の武器を作ってもらう事にした。それにしても威力が無い武器なんて初めて見たな。俺は威力を弱めたり出来るが見吾は出来無いようだしどうなってるんだ?

読んで頂きありがとうございます!

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