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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
113/155

悲鳴と通り魔

周囲を捜索し終わった俺達は犯行現場に戻って来ていた。すっかり夜になっており街頭が少ない性で、先が見にくい。側溝から黒いのが少し体を出して見ているし良くないな・・・・


「何も収穫無かったな・・・・遊斗も何も見えなかったんだろ?」

「あぁ、夜になった今も大きな奴は見えないし普通同じ場所に留まるんだがな・・・・」

「そういえそんな事言ってたわね、どういう事なの?」

「黒いのがこっちの世界に出てくるには、出入り口が必要って話しただろ?」

「えぇ自然に出来てしまう常闇の世界の入り口よね」

「そう、そういう場所に黒いのは留まるんだ」

「常闇の世界に帰るためか」

「そう、離れてしまうと入り口が閉まったらこっちで消滅するしかなくなる。それと、入り口が出来る場所って基本暗い場所なんだ」

「明るい場所には行けないから、その入り口付近で活動するのね」

「そういう事。だから、今回みたいに広範囲で活動するなんて珍しいんだ」


 常闇の世界への入り口が生まれる場所は俗に言う心霊スポットなどが多い。心霊スポットで起きた怪奇現象や事件は黒いのが絡んでることが多い。その心霊スポットから幽霊が移動したなんて聞かない。憑いてきてると言われる奴は黒いのの欠片か何かだろう。でも、この結市にはそんな話聞かないし市全体が心霊スポットなんてあり得ない。


「でも、少女は広範囲に動いてただろ?」

「でも、こっちで人に危害は与えてない」

「そうね、少女は常闇の世界へ連れて行っただけ」

「しかも、長時間こっちに居たって話は聞いてない。恐らく今回の黒いのは自由にこっちと常闇の世界を行き来できて、攻撃性が高い奴なんだと思う」

「それはちょっと不味いな」

「でも見つけやすいでしょ?」


 地元に居た時はこんな力を持った黒いのなんて見なかった。少女の存在自体とても珍しいのにこんなにも連続で起きる事なのか?黒いのの性質についてい考えていると。攻撃性が高いと聞きすごく渋い顔をしている陽太に不思議そうな夢さんが意図を聞くと


「こっちで危害を与えられるってことはこっちで戦う可能性が高いって事だろ?」

「そうね・・・・あ、そっかこっちじゃ戦えない」

「そういうことだ」


 そう、陽太の言う通りこっちじゃ力が使えない。黒いのを倒すにはあの武器が必須だし普通の武器じゃ傷すら付けられない。つまり、通り魔となっている黒いのを一回常闇の世界へ帰らせないといけないのだ。


「物理攻撃が効かないんじゃ押し込むことも押さえこむとも出来ない。常闇の世界に送る前に俺達がやられる可能性だってある」

「難しいわね・・・・」


 通り魔と化している黒いのをどうやって倒すのかを考えていると、突然


キャァ―――――


 辺りに女性の悲鳴が響いた。声の大きさ的にここから近い!!!俺達は悲鳴が聞こえたのと同時に声の元へと走り出す。真っ暗な中ガラスのような感覚の物を踏んだが気にすることなく走る。3分ほど走っている前には女性が肩を押さえて蹲っていた。そしてその女性の前には黒い人型。あれだ!!!


「夢さんは救急車と女性の手当てを!」

「分かったわ」


 黒い人型は俺達に気付き走り出す。


逃がすか!!!!


 女性の救助を夢さんに任せ、2人で黒いのを負うが結構早い!少しずつ距離を縮めてはいるが中々追いつけない。住宅地の入り組んだ道を走っていると、黒いのが角を曲がった。見失う!追いかけ急ぎ角を曲がるとヒュンと鋭い音が聞こえた。

読んで頂きありがとうございます!

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