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常闇の街を今日も俺達は散歩する  作者: 和吉
1学期 連続通り魔事件編
110/155

始まった日常

少女の事が片付いてから、1週間が経過した。あれだけのネットを騒がしていた行方不明事件は、新たな行方不明者が現れることなく有力な証拠も出ることなく静かに収まっていった。今でも操作は続いてるだろうが、少女無き今事件を証明する事は無理だろう。少女を倒し終わった俺達は何も無い日常を過ごしていた・・・・と言う訳では無く少し変わった日常を過ごしていた。


「夜の海も綺麗ね」

「少しまだ寒いが、何時でもここに来れるのは良いよな~」

「浜辺にはあまり行かない方が良いぞ」


 今日は俺が登録している海にみんなで来ている。何故こんなことになっているかというと、今まで戦ってばっかだったので、俺が登録している場所を見てみたという希望が有ったのでお気に入りの海にみんなを連れてきたのだ。ここは夏になると人が集まる人気の場所だが4月は全くと言って良いほど人が来ない。そのため静かに海を楽しむことが出来るのだ。


「良い場所ね~今度スケッチしに来ようかしら」

「夏もここにきて遊ぼうぜ!電車代とバス代無しで海だ!」

「お、良い考えだな」


 2人は夜の幻想的な海を見て、とても嬉しそうだ。ここは人里から離れた場所にあるので空気が澄んでいるし天気が良ければ綺麗な星空も見れる。今日は丁度雲一つなく輝く星空だ。


「夜の海って良いわよね~」

「静かで落ち着くよな」

「浜辺に行って見たいけど、駄目なのよね?」


 今居る場所は海に接している高台にある灯台の真下だ。少し歩けば浜辺に行くことが出来るが・・・・


「駄目というかオススメはしない。浜辺には黒いのがうろついてるし見た感じ結構強いぞ。倒せば良いだけだが、今日はそういうのじゃないだろ?」

「そうね、倒すのはまた今度にしましょ」

「こっちの世界じゃ俺達は力使えないからな・・・・倒すとしても準備が必要だな」


 前回きたときと同じように浜辺には手の集合体みたいのがうろついている。いくら真っ暗な夜だとしても、黒いのは長い間こっちの世界には居られないので強い奴なんだと思う。現実世界じゃ武器は使えないし、あいつを一旦常闇の世界に返すのは準備が必要だ。今日は海を楽しむために来たので、戦闘はお断りだ。

 1時間ほど海を堪能した後、また学校でと挨拶をしそれぞれの家へと帰っていった。神隠し事件が終わった後、俺達は結構な頻度で常闇の世界を探索するという習慣が新たに加わった。今は脅威が去ったし謎多き常闇の世界を調べながら、楽しく日常を過ごしている。蓮君には少女を倒したと報告して、もう心配しなくていいと伝えられた。荒川さんには事の顛末を話し、情報をくれたお礼に常闇の世界の情報を少し提供した。あまり話すと危ないから少しずつ、また神隠し事件のようなことが起きないとも限らないので取引できる情報は持っておきたいし。

 警察からはあの後何も言われていない。俺達が解決したなんて証拠何処にもないし、もし荒川さんが話したとしても信じられ物ではない。警察が懸命に行く不明者たちを探しているが、もう誰も出てこないと俺は予想している。被害者の家族の事を考えると無念だが、少女の空間が崩壊しても遺体が見つからないのであればきっと黒いの達が・・・・残念だ。

 学校生活では、授業が本格化していき十分勉強はしているが、油断するとすぐに分からなくなりそうなので勉学にも励まなければいけない。入学して早々神隠し事件に巻き込まれ解決するなんて物凄く濃い日々だった。このまま神隠し事件と同じような事が起きない事を願いながら、日々を過ごし5月に入った時それは起こってしまった。

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