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【連載版】転生したら大好きな悪役令嬢を断罪する筈の王子だったので勿論婚約破棄せずに幸せになる所存。   作者: 豆ははこ
第二章

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56-緑簾さんと私

緑簾さん、参上します。

 結局、案内してもらったお部屋、面会用の広い室内で合流した白様も加えて寿右衛門さんと私で確認作業。

 多分、一番狩猟(ゲーム)の何たるかを分かっていない私が理解しないと開始できないのだろう。ニッケル君の知識も用いて頑張ります。さすが第三王子殿下、知識はあったけど、やっぱり実践経験はなかったよ。それでも基礎知識が頭に入ってきたからかなり助かりました。

 朱紅さんはネオジムさんを八の街に送って、狩猟日程を詰めてくれるって。


 ナーハルテ様は司祭様のたってのお願いで七の街聖教会の聖女候補さん達に講義をするみたい。

 聖魔力以外、全ての系統がパーフェクトで召喚魔法は召喚師試験の受験資格持ち(九分九厘合格!と王宮召喚師でもある王立学院の召喚魔法の先生のお墨付き)であられるナーハルテ様が講義をお手伝いするのは王都から特別講師を招いて講義をしてもらえる程の価値なんだとか。

 勿論、さすがのナーハルテ様でもいきなりという訳にはいかないから、絶賛準備中。

 何と、リュックちゃんは王都や二の都市と亜空間を結んで必要な資料を取り寄せているらしい。学院の図書館棟も活用しまくり。偉いぞリュックちゃん!


 と、いう訳で。あっという間に一日目が過ぎて、今日は二日目。ナーハルテ様には白様と朱紅さんとリュックちゃんが付いていて、私は八の街の狩猟予定地に下見に行きます。

 元邪竜斬りのカーボン、今は強すぎる薬師のハンダ-コバルトさん、律儀な方で、自分は土地に慣れているからいきなり狩猟開始したら卑怯だから一週間位ならいくらでも下見をしなさい、日程は合わせるから。みたいな感じなんだって。

 スズオミ君情報だとセレンさん曰く、女性と子供と患者さんと動植物には優しい方らしいから、やっぱりいい人なんだろうな。でも、私は優しくしてはもらえないよなあ、多分。


 転移陣で一瞬で着いた狩猟予定地は、八の街の市街地。再開発の話もあるけど、いかんせん、魔物を退治しない事には計画も何もないらしい。土地の所有者さん的には、退治してもらえたら街の人達の為に設備投資計画も視野に入れたいとの事。所有者さんが良い人で良かった。


 見渡す限り、広ーい平野。たまに草むらとか木々とか。魔獣さえいなければ、使い道は色々ありそう。それにしても、土地の権利とか固定資産税とか色々、きちんとされているのはやっぱりさすがはコヨミ王国。

 リーダー的な魔物を狩る事ができればあとは多分烏合の集らしくて、セレンさんの聖魔石のお陰で臨時(アルバイト)の薬師さんにお願いできる様になったから、お父さんことハンダさんは良い機会だからこの土地の徹底調査に入ろうかと思っていたらしい。

 そんな時に冒険者崩れの襲撃。そりゃあ腹立つよね。


 狩猟で対戦(?)する我々のチームはナーハルテ様、紅紅さん、私、寿右衛門さん。召喚獣は無制限でいいって。

 白様が出ちゃうと、

『さすがに元邪竜斬りのカーボンでもまずかろう。そもそも土地がかわいそうじゃ。』と白様ご本人の弁。ただ、念の為仮のお姿で控えてくれるって。

 ナーハルテ様にどなたかを臨時で召喚して頂いてもいいけど、私が緑簾さんを呼んだらいいのかな。


『そう!早く呼んでくれ、下さい!』

 また聞こえてきた。良い声だけどうるさい。

『いや、まずいから本当!呼んで!怪我する!』

 え。


 ……ドドドドド。

 凄い音。何だろう、と思ったら、大きな魔物がグルグルとか斜めとカクカクしたりとか、色んな角度で走り回っている。

『マイコニド。キノコの魔物です。大きいですな。』

 ああ、あれキノコなんだね寿右衛門さん。いかにも、な毒キノコをもっともーっと毒々しい感じにして騎士団副団長アタカマさん三人分位に縦横を大きくしたみたいな感じ。

 あと、足早!

『こちらを目指しているという訳でもなさそうですが、念の為、転移致します!』

「ちょっと待って寿右衛門さん。これ放置したら街に行かない?」

『どうでしょう。縦横無尽に走っているだけかも知れませぬが。そうですな、この地に縛り付けますか。』

 寿右衛門さん、結界の準備。

 私、私は何ができる?

『あん、貴方は俺を呼べる!呼んで!』

 あ、緑簾さん。そうだ、確認。召喚大会で無理やり呼びつけた王子に召喚されても良いの?

『だから、あれは事故召喚!落ち着いたら良くあの魔力で呼んだなって感心したよ!白様にもお伝えした……しました!』

 うーん、きちんとニッケル君の事評価してくれてる。やっぱり、間に合ってます結構です、でもないんだよなあこの鬼さん。

 じゃあ、白様と血統の偉い方、浅緋さん以外のお言葉も、ちゃんと聞ける?

『いや、そもそも今度貴方に呼ばれたら俺、召喚獣よ?言う事聞かなきゃダメでしょう?』

 そうか。じゃあ朱々さんとナーハルテ様の仰る事も?

『朱色殿の言う事は怖いからほぼ無条件に聞く。あと、主様の(つがい)様に逆らう訳ないって。』

 番様?

 今、ナーハルテ様の事番様って言った?

 そ、そ、そ、そこ詳しく!


『主殿、魔力が貯まりました。仕方ございません。呼ぶと決めたならばお呼びなさいませ。もしもの際には私が何とか致します!』

 ありがとう寿右衛門さん。じゃあ。

「リュックさん、ハイパーにあいつの弱点聞いて、使える物があれば出してもらって!」

 リュックさんが自力で開いた。これ、了解!だ。


 出てきた物は蓋が空いた大量のミネラルウォーターと熱が出た時におでこに貼るやつ(素材変化済)。えーとこれは……。


 よし。

「寿右衛門さんは結界よろしく!あと、緑簾さん!」

『はいよ!』

「来て!」


 そう叫んだら、一瞬。黄緑色に赤味が差した色合いの、俺男前、って感じの二本角の鬼さん。目は青がかった緑色。エメラルドグリーンだ。

 虎パンツじゃなくて着てるのはジャージ上下。身長は、二メートルはない、かな……?位。

『現れ出でたる男前、緑簾、参上!主様、勝手は分かってるから任せな!』

 緑簾さんは、私が抱えているミネラルウォーターの瓶を全部マイコニドに投げつけた。ちゃんと、ピンポイントでおでこの所。多分キロ単位で距離が離れてると思うんだけど、物ともしない腕力。


『よし、張れましたぞ。これ以上はこちらには来られませぬ。』

 さすが、早いね寿右衛門さん。

「リュックさん、ハイパー、あいつ、薬とかになるの?」

 素材?とかになるんだったら、寄付しよう。

『傘と部位は凍らせて、それ以外はそのままに致しましょう。』

 寿右衛門さん、リュックさん達と以心伝心。

 よし、緑簾さん、氷魔法使える?

『任せろ。さっき濡らした所だな。』

 マイコニドは、もう動いてはいない。クラウチングスタートみたいな姿勢で固まっている。このまま騎士団分室所属の騎士さんとか辺境警備隊さんとかに引き渡してもいいのだろうけれど、やれる事はやろう。


『水よ、我と我が主の声を聞き、氷となれ!』

『……詠唱なしでもいけるけどな、主様に俺のカッコいいところ見てもらいたくて。』

 呪文のあとの念話。

 うーん、この召喚獣さん、男前だけど軽くないか?大丈夫かなあ。浅緋さんに鍛えて頂く?

『済みません主様、調子に乗りました!(おさ)殿の特訓はご勘弁!ほら、見てあれ!主様の作戦が良かったから!』

『色々言いたい事はあるが、主殿の作戦が優れていらしたのは間違いなしです。初勝利、おめでとうございます。』


 寿右衛門さんがちょこんと頭に乗ってきた。かわいい。でも、弱点を調べたのはハイパー、道具を出したのはリュックさん、結界は寿右衛門さん、魔法は緑簾さんで、私何した?

『何を仰いますか、帰還しようとしました私を留められて、対処されましたのは主殿です。無論、出直して対処しようとは思っておりましたが。』

 え。そうか、そうだよね。主殿()はきちんと安全な所に、街の皆さんの為に魔物はやっつける。さすがは寿右衛門さん。

『いや、主殿があそこで対処をと思われたのは実にご立派でした。しかしながら、私がお止めしましたら、その時はお引き頂けます様にお願い申し上げます。』

 ああ、そうか。そういう時もあるかも知れないんだね。気を付けます。


 それにしても、あのマイコニド、リュックさんに入れたらリュックさんに何か起きたりしないかな。カビたりとか、嫌だよ清浄魔法あるけれども!

 戻って白様に相談かな。緑簾さんに見張りしてもらっておいたら良いかな。

『俺が担いで運ぶ?でも、毒は毒で使い道はありますよね、茶色殿。』

『うむ。結界の範囲を増やして、処置が出来るものを呼びますか。薄緋殿でも、主殿からのたっての希望とあらばいらして頂けるやも。』

『茶色殿お願い致します!おやめ下さい!』

 あ、緑簾さん、やり過ぎた自覚あるんだ。だとしたら白様かな。リュックさんに亜空間作ってもらって、七の街の聖教会に行って来ようかな。

 ここは一番頼れる寿右衛門さんに相談。


『そうですな……おや。』

 え、また敵?と思ったけど、違うみたい。皆そんなに緊迫してない。


 そうしたら、良く通る大きな声。

「え、あんた達、あのレベル食いを倒したのか!ありがたい!」


 え、貴方こそどなた?

読了ありがとうございます。この小説では珍しく、テンション高めの緑簾さん、どうぞよろしくお願い致します。ブクマ、評価を誠にありがとうございます。もし緑簾さんをお気に召された方がおられましたら、いいね、や評価のお星さまを押して教えて頂けましたら幸いです。それでは、今後ともよろしくお願い申し上げます。

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