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【連載版】転生したら大好きな悪役令嬢を断罪する筈の王子だったので勿論婚約破棄せずに幸せになる所存。   作者: 豆ははこ
第一章

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20-聖教会本部のあたし

聖女候補セレンさん、聖教会本部でお遣いと勉強の日です。八の街で、勉強したくても働かないといけないから、という友人がいたため、セレンさんは勉学にはとても真面目に取り組んでいます。

「久しぶりだなセレン-コバルト。」

 うわ、嫌な奴に会っちゃった。どちら様でしたっけ?ってとぼけたい。


 聖教会本部は王都にあるけど、あたしの大好きな八の街にも聖教会はちゃんとあって、コヨミ王国の街村全てに存在する。聖教会の助けや教えが必要な者が一人でも救われる様に、って初代大司教様のお考え。感服。

 最初は早く八の街に帰りたいなあと思っていた都会の王立学院生活も楽しい事と知識が増えてきた。

 今日、あたしは月に一度の聖教会本部聖教会特別講義に参加している。今は開始前の大事な仕事中。王立学院学院長先生から聖教会の聖魔法の大先生、聖魔法大導師様へのお手紙配達だ。

 聖女候補(あんた)に任せていいの?と思った人いるよね絶対。あたしもそう思ったんだけど、人の手を介して運ぶべき書簡なんだって。だからきちんと運ぶぞ、ってあたしにしては緊張してたのに、嫌な奴に会っちゃった。

 よし、お手紙には気を付けつつ、他の事を考えよう。


 王立学院編入後、ここで初めて男の子の聖魔力持ちにも会えて驚いたっけ。しかも二人も。

 あ、男の子も男性も聖女候補と呼ばれるの。理由は簡単。聖魔力の持ち主は殆どが女性だから。聖女様がまだ顕現されない代わりなのか、他国よりも格段に聖女候補が多いコヨミ王国でも、建国以来まだ男性陣は十人にも満たないらしいのだ。

 あ、あたしが知ってる女性の聖女候補さん達は皆良い子達ばっかり。編入前に修行をしていた七の街の聖教会で知り合った女の子達とはペガサス郵便の葉書で文通してるよ。


 そう言えば騎士候補さんコッパー侯爵令息が剣術大会に準優勝(すごく健闘してた!)した後、少し経ってからお守りのお礼だって言ってペガサス郵便の葉書を50枚もくれたんだけど。

 やっぱりあたし欲張りって思われてるのかな。前にちょっとだけ、皆の婚約者さん達が素敵過ぎるから、皆にはあたしくらいがいいんじゃないかなー、とか思った事もあるけど、元々、ど平民のあたしと王族さん高位貴族令息さんがどうにかなる訳ないし。

 最近皆けっこう真面目だし、騎士候補さんなんか、剣術大会に準優勝してから女子から人気あるんだよね。ライオネア様と比べちゃうとかわいそうだけど、イケメンはイケメンだし、ちょっと前から注目されてたのが、隠れた魅力が花開いたって感じ。

 そうだ、

「君のおかげで騎士団副団長の父と郵便大臣閣下にお褒めの品々を頂けたから。」

 って言われて葉書渡されて、訳が分からなかったんだけど。

 剣術大会で準優勝できたのは騎士候補さんが頑張ってたからだよ。


「おい、聞いているのか。」

 聞きたくないから回想してるんだけど。

 あ、そうだ。めったにいないらしい男の子の聖女候補にはさっきも言った様に王立学院に編入してから会ったけど、 一人は真面目な王立学院初等部の子で、伯爵令息だけど将来は司祭様になりたいって偉い子。頑張ってほしい。

 ただ、もう一人のこいつ。できるなら忘れてしまいたい嫌な奴。

 子爵令息なのをいちいち自慢してくる。馬鹿。王立学院の中等部の生徒らしいけど、こちとら、ほぼ毎日第三王子殿下と騎士団副団長令息の侯爵令息と魔道具開発局副局長令息と医療副大臣令息達と財務大臣令息と机を並べて勉強してんだ!

 まぬけ王子と仲間達とか言われてたけどお前みたいに身分がどうとかぬかす奴よりずっといい男なんだぞ皆!

 ……って言ってやりたいけど聖女候補仲間の皆は性格良い子ばっかりだから、

「そうですね。(にこやか)」

 ってやり過ごせてるんだよね、こいつの事。

 他国から流れてきて保護された子とか、実は聖女候補になるまでにめちゃくちゃ辛い経験とかしてる子達からしたら、こんな奴より聖女候補の修行、って感じだし、真面目な他の子達からも、はっきり言って相手にされてない。人としての格が違い過ぎ。

 こいつ、それが分かってるからあたしに絡んでくるんだろうな。


「何度言ったら覚えるんだ。僕の名前は」

「あーはいはい。子爵令息様、王立学院学院長様からお預かりした書簡を聖魔法大導師様に直接(じか)()()お渡ししないといけないので失礼致します。」

 言ってやった。名前は呼んでやらない。そもそもきちんと覚えていない。

 あたしは平民の聖女候補だけど、王立学院高等部の学院生(普通クラスだけどね)で、建国の英雄、学院長先生から書簡を託される立場なんだよ、ってすごい嫌みだなあたし。でも知らない、あんな奴。

 走るのはダメだから早足で移動して聖魔法大導師様の執務室にノックをして入室。秘書官様にお辞儀をしたら書簡に聖魔法が掛かって大導師様のお手元に転移。無詠唱無転移陣!すごい魔法見ちゃった。


 来週学院に戻って獅子騎士様応援会の事務局に顔出した時にこの事話しても平気かなー。確認取らないとね。ムカつく奴の話は仲良い子にはしたくない。

 そう、あたし、剣術大会の後、獅子騎士様応援会に入れてもらえて、時々事務局のお手伝いしてるの。男爵令嬢のサマリ・フォン・ランタンさんとお友達にもなれたんだよ!嬉しい!皆の大好きな人を一緒に応援するお手伝い、楽しいよ!もういいです、とか言っちゃってたあたしをまた誘ってくれたサマリちゃん(事務局で二人の時はたまにこう呼んでる。嬉しい!)、やっぱり優しい人だった。


 応援会に獅子騎士様の公認が頂けたから、絵画部の学院生に剣術大会の映像のお姿を描いてもらって、あたしがそれを姿写しの聖魔法で写しまくって小さな姿絵を作って会員の皆にあげたらどうかなって企画出したら褒められて絶賛製作中。

 学院にも姿絵製作と配布の許可を頂けたよ。会費と実費以外は請求しない、姿絵を使ってライオネア様のお姿に呪いとかを掛けようとする(好きになってもらいたい、という思いも強すぎると意図せずに呪いに変わる、って聖教会本部の講義で教えて頂いた。)人とか連中がいたら逆にその当人に悪いものが降りかかる様にしておく事を遵守するように(先生は勿論丁寧な口調で仰ったよ)だって。

 勿論です。聖女候補の全力で百倍返し位にしておきますね、って教務の先生に言ったらせめて十倍にしてねって笑われた。


 騎士候補さんもきっと欲しいよね、ライオネア様の姿絵。そうそう、最近あんまり午前中の長い休憩時間に会えないんだよね。


 そうだ、昨日、

「その内にまた簡易結界で話せないかな。」って珍しく伝令蝶じゃなくて伝令鳥をもらったんだ。

「そうだね、でも何か女の子達が話したがってるよー。たまには相手してあげたら?」って短い休憩時間に伝令鳥を返したらそれっきり。急に女子達にもて出したから照れてるのかな。


 あ、聖魔法大導師様、書簡を読まれたら、そのままお返事を認めて下さってる。

 それなら聖教会本部の特別講義が終わったら、学院に寄ろうかな。誰かに会えるかもしれないし。

読了ありがとうございます。ブクマと評価もまことにありがとうございます。次話もぜひ閲覧お願いいたします。

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