ステータスシステム
「まずこれが地球のある世界の模型ね〜。」
そう言うと、原神は一つの世界の模型を指差した。
「で〜、その両脇にある世界のどっちかに〜、君は転生できるよ〜。」
その言葉のすぐあと、真円を描いていた世界の模型が3つを残して音もなく消えた。
「で〜、なんで両脇の世界にしか転生できないかと言うと〜、魂がね〜、世界間の移動に耐えられないんだよね〜。特に地球の魂は〜。」
とても気になることを言っていたが、質問は最後に受け付けるから、と言われてるので、皇翔は黙って続きを聞く事にした。
「で〜、地球のある世界から見て〜、左にある世界が〜、『ハマナ』っていう世界で〜、所謂SFの世界だね〜。でもって〜、右にある世界が〜、『テコル』っていう〜、みんな大好きファンタジーな世界だよ〜。ああ、因みに〜、地球のある世界は〜、『ムヘテ』って名前だよ〜。ここまで大丈夫〜?」
そう聞かれたので、皇翔は、首を縦に振った。
「そ〜。で〜、どっちに行くにしろ〜、まずは共通していることを言っとくね〜。まず〜、『ステータスシステム』があるよ〜。これはご存時のとおり〜、戦ったり何かを作ったりすればそれに応じて強くなったりしていくシステムね〜。次に〜、王政だよ〜。王族貴族がいるからね〜。更に〜、人間にも種族があるよ〜。俗に言う獣人とかだね〜。最後に〜、魔物、モンスターがいっぱいいるよ〜。魔物にもステータスシステムが適用されてるから〜、気をつけてね〜?」
皇翔は、言外に、「殺らなきゃ殺られるよ?」と言われているように聞こえた。
普通、日本人は生き物を殺すことに忌避感を持っている。しかし、皇翔は、生き物を殺さないと生きていけないことを分かっている。しかも、皇翔の祖父は猟師だった。だから、何度か狩りに同行したこともあるし、生き物が死ぬ光景も見ている。
その狩られる側に自分もなりうると言われて、緊張しながら頷いた。
「違うところは〜、魔法的要素の有無と〜、金属量とかだよ〜。」
そこまで言うと、原神は一息ついて、
「さてと〜、大まかには説明したけど、聞きたいことある〜?」
そう聞いてきた。
「えぇと、なんで地球……『ムヘテ』だっけ。にはステータスシステムやらが無いの?」
皇翔は、特に気になったことを聞いた。なぜなら、『ムヘテ』を挟んで存在している『ハマナ』と『テコル』には存在しているのに、挟まれている方に存在していないのか、疑問に思ったからだ。
「あ〜、説明すると少し長いけど聞く〜?」
皇翔は、それに少し悩んで、首を縦に振った。
「ん〜とね〜、まず〜、原則として創られたばかりの世界にはね〜、ステータスシステムやらがデフォルトであるんだよね〜。で〜、『ムヘテ』を創った神が〜、創った数年後に消しちゃったんだよね〜。ステータスシステムは〜、◼◼◼◼とか僕の◼◼◼◼◼◼を創り出すシステムだから〜、『ムヘテ』を創った神は〜、その◼◼◼◼とか◼◼に殺されないようにしたかったんだって〜。ご丁寧に〜、世界の作り的に1度消したシステムは〜、復帰できないように出来てて〜、こればっかりはどう仕様もなかったんだ〜。無理矢理やると〜、世界自体が壊れちゃうからね〜。因みにその神は〜、問題が多かったから〜、これを機に見習いからやり直させたけどね〜。まさかまた問題を起こすとは思ってなかったけど〜。」
「え、じゃあその神って…」
「そうだよ〜。今回の1件の神だよ〜。」
皇翔は、まじか、と思ったが、他に気になるところがあったため、更に質問しようとすると、
「まあ、今回の1件で邪神認定して、戦闘特化の神たちに討伐に向かわせたけどね〜。」
「……マジですか」
「うん、まじまじ〜。問題起こしすぎだったんだよ〜。人間に手を出してなかったら、まだ情状酌量の余地があったんだけどね〜。」
「…………うわー」
「うん、で、惚けてるとこ悪いんだけど〜、まだ聞きたいことあるんでしょ〜?言ってみなよ〜。」
原神の言葉ではっとした皇翔は、聞こうと思ってたことを聞くことにした。
「えっと、説明の中で聞き取れない所があったんだけど、どうして?」
「あぁ〜、そうだったね〜。そこはまだ君には知る権限が無いんだ〜。ま、何れわかると思うよ〜。これもステータスシステム絡みのことだから〜。」
「じゃあ、もしかして、地球の魂が世界観の移動に特に耐えられないのもステータスシステム絡みなの?」
「そうだよ〜。」
そう言われ、皇翔は他に気になるところが無くなった。◼◼◼◼や、◼◼などは分からないが、何れ分かるならばと、そう思った為だ。
「さてと〜、もう質問ない〜?無いなら次に行くよ〜?」
「あ、うん。大丈夫だよ。大体は分かったし。」
「そう〜?じゃあ、次に行くね〜。今から質問するけど〜、よく考えて決めてね〜?これで君の第2の人生が絞り込まれるから〜。」
何度目かの真剣な声に、皇翔は生唾を飲み込み、
「『ハマナ』と『テコル』、どっちに転生したい?」
「『テコル』で!」
その問いに、即答した。
どうもー、frithでーす!
自分は今、狂喜乱舞しています!
何故かって?初感想を書いてくださった神(自分にとっては読者及び感想を書いてくださる人は等しく神。)がいるからに決まってるじゃありませんか!( ゜д゜)クワッ
ーーー
ーー
ー
……はしゃぎすぎました。
ですが、とても嬉しいです!
これからも、頑張って書いていくので、応援、宜しくお願いします!
評価、感想、批評を感想欄にて待ってます!