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毒奏者  作者: frith
prologue
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決心

  今までの不幸の原因が明らかとなり、憤りを感じていた皇翔。


  そこへ、原神から「異世界へと行ってもらう。」と、当然宣言され、更にとっても軽い口調だったので、完全とは言い難いが、毒気を抜かされてしまった。


  故に、


「...は?」


 と、数分惚けてしまった皇翔の口から出たのは、短い疑問の声だった。


「えっと、地球には生き返らせてもらえないの?」


  続けて出た疑問は、何故異世界へと行かねばならないのかというもの。


「うん、そうしたいのは山々なんだけどね〜、君はもう完全に肉体と魂の繋がりが切れちゃってるんだよね〜。そもそも〜、この空間には神以外の肉体は耐えられない仕組みになってて〜、君が完全に魂だけの存在になったからここに呼び寄せることが出来たんだよ〜。」


「ならっ」


  時間を巻き戻してくれれば死なずに済むのじゃないか。


  そう問いただそうとすると、


「時間を巻き戻して蘇らせることも可能なんだけどね〜、そうすると、他の世界とのバランスがおかしくなっちゃうんだよね〜。最悪の場合、他の世界を巻き込みながら崩壊するよ〜?それぐらい〜、魂の扱いって難しんだ〜。」


「えっ...」


「しかも、地球の神は狡猾でさ〜、『地球に、手段を問わず転生する有賀皇翔の魂』に対して、さっき言った幸運値剥奪の呪いみたいなものを掛けるように『世界の機構(システム)』っていうのにプログラムしてるからね〜。

  だから〜、地球には転生させられないんだよ〜。」


  「......」


  皇翔は、先程の言葉には納得したくないのに、心のどこかで納得していた。


  今更ながらに体を見れば、向こう側が透けて見えた。それを見て皇翔は、改めて自分が死んでいると実感した。


  さらにいえば、原神が本当に自分を気にしてくれていることも。


  地球の神や呪いみたいなもののことを説明する時に、微かながらに、言葉には怒りが込められていた。


『何かあったのなら、何が自分にとっての最適解か。それを常に模索すること。』


  いつだったか、親友が悩んでいる時に皇翔が掛けた言葉。


  それを思い出した皇翔は、異世界に行く決心をした。


「あの、異世界に行けば呪いは消えるんですよね?」


「うん、呪いとは言っても、所詮は一つの世界しか管理していない神の呪いだからね〜。世界を超えればきれいさっぱり無くなるよ〜。」


  気になる言葉があったような気がしたが、質問をこらえてしっかりと答えを言葉に出す。


「決心が着きました。地球には思い出がありますが、僕はもう死んだ身です。それに、もう毎日不幸なことが起こる生活はできるだけしたくありません。

  どうか僕を、異世界に転生させてください。」


  そう、深々と腰を折りながら、そう告げた。












「いや〜、僕は最初から異世界に転生させる気満々だったよ〜。言ったじゃーん、『君には異世界に行ってもらいま〜す(・・・・・・・・・)。』ってさ〜。

  態態言わなくても〜、最終的には行ってもらうことになってたよ〜?」


「え?」


「え?」


  こうして、有賀皇翔の異世界行きは、なんとも締まらない形で決まった。

どうもー、frithでーす。

どうだったでしょうか?

面白かったでしょうか?

それとも、つまらなかったでしょうか?

そこら辺は、「今」できるだけ最高の出来にする、というふうにしていますが、どうしても自分で書いたものなので、第三者視点の見方が難しいです。

という訳で、感想、評価、批評バシバシ感想欄にてご指摘下さい。

できる限り対応していこうと思います。

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