入学式
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私は今体育館の座席に座って入学式が終わるのを待っているところだ。
もうすぐ寮の説明があるはずなんだけれど…
「次は寮の説明です。寮の代表者は舞台へ上がって下さい。
それでは寮の説明をお願いします。」
「私達カルメア寮はフレンドリーな寮です。しかし、B、A、Sクラスの人しか入ることは出来ず、また寮の代表者から声をかけてもらえた人のみで構成されています。クラスのレベルで部屋も別れますが、居心地は良いと思います。」
「俺達アカシア寮は実力別クラスだ。クラスではっきりと別れるクラスだから、クラスレベルが低いやつはキツイかもしれない。しかし、だからこそ上へ行く気のあるやつは是非来てくれ。」
「私達パラフェ寮は女子寮ですの。女子寮だからこそのお茶会なども開催されていますわ。上下関係などもありますが、気になった方は是非いらして下さいな。」
「僕たちヒラマヤ寮は完全個人制です。同じ寮だからと言って、一緒にいることも話すこともありません。助けなんてものはないと思って下さい。しかし、Sクラスなどには優遇がありますので是非来て下さい。」
へぇ、4つの寮があるのか…
「これで入学式を終わります。あと、一週間で寮を決めて下さい。その紙を提出しなかった場合強制的にヒラマヤ寮となります。
最後に、この会が終わりましたら、赤坂美紅様、白波港様、結城俊様は説明がありますので前へお越しください。では解散。」
説明?何??
とりあえず前へ行こう。
「あぁ、3人とも来ましたね。とりあえず説明しますね?今年のSクラスはあなた達3人です。 授業はAクラスと合同になりますが、基本のクラスは別にあります。生徒の見本になるように心がけてよろしくお願いします。ではクラスへ向かって下さい。」
「はぁ…わかりました。じゃあ行こうか。あたしの名前は赤坂美紅です。よろしくお願いします。一応首席です。」
「俺の名前は白波港だ。よろしく。2位だ。」
「俺の名前は結城俊だよ。よろしくね。3位だよ。」
ふむ。白波港は精悍な男前だな…。逆に結城俊がスポーツ系の爽やか系だな…。どっちも女には困らなそうだな。
「ねーねー!赤坂さんはどこの寮にするのー?」
結城…君?ないな…。結城は爽やかより軽い感じかもな…
「あたしはカルメア寮に入りたいなぁ…。楽しそうだし!」
「俺も。」
「白波もか!俺もだけどねー♪
てか港って呼んで良い?俺も俊で良いから!」
「ん。別にいーぜ。」
「あと一週間で声をかけてもらうのかー…。大丈夫かな?」
「気楽に待ってれば大丈夫でしょ!」
やっぱ軽いな!
「あ、これじゃね?Sクラスって。」
「ほんとだ。中すごいな…」
黒板の前にはセットの柄のソファに机が3つ、そしてソファの横には小型冷蔵庫付き…
「俺これー!」
ぽいな…。青地に白や黄色で模様が書いてあるセット。
「あたしはこれか。」
白地にピンクや黄緑色の模様が書いてあるセット。
「俺はこれか。」
白波は黒地に白や赤の模様が書いてあるセット。
へぇ、結構好みだなぁ。
ガチャッ
「あら?あなた達が生徒さんね!わたしは担任の松坂と言います。よろしくね?あなた達の机の中にある携帯で地図やあなたの持っているお金の残金、ランクなども全部確認出来ます。後で色々やってみてね!あと向こうの後ろのドアはトイレと、キッチンだから!お茶とかも勝手に入れてね!じゃあまたね!」
すごい喋るの速いな…
一瞬でいなくなっちゃったし…
「へぇ色々出来るんだな、ここ。」
白波馴染むの早いなぁ…。もうソファで寛いでるんだけど。
「もう今日は何もないよねー。お昼ご飯食べに行かない??」
まぁ、結城も似たようなものだけどね。
「うん。お腹空いたー。」
「俺も。」
「じゃあ行こうか。」
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