表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

生命の神秘について

超短いです

水35リットル

炭素20kg

アンモニア4リットル

石灰1.5kg

リン800g

塩分250g

硝石100g

硫黄80g

フッ素7.5g

鉄5g

ケイ素3g

その他少量の15の元素

細胞66%、細胞外液24%、細胞外固形物10%

以上が人間1人の材料とされている。


水 100cc

バター45g

塩ひとつまみ

小麦粉60g

卵2個

牛乳300ml

砂糖80g

卵黄3個

小麦粉30g

バニラ1/2本


以上がシュークリーム約12個分の分量である。


「待て。カトリーヌ」

「何かしら、兄上様」


可愛らしく小首を傾げるカトリーヌにアンリも同様に首を真顔で傾ける。


「人とシュークリームを同列に並べる妹の奇行が心配になった」


主に頭が、とはアンリは言わなかった。


「そもそも比較するなら、シュークリームの材料も、もっと細分化する必要があるのではないかな」


「アンリ様、そういう問題ではございません」


アンリのどこかズレた答えにカトリーヌの側仕えの侍女は思わず突っ込んだ。


カトリーヌはそっと小さなため息を吐く。


「兄上様、わたくし、シュークリームと人間にまつわる、生命の神秘についての手がかりを探しておりますの。シュークリームが如何にして輪廻の輪に加わるのか。シュークリームの中には果たして何が入っているのか」

「カトリーヌ」


アンリはそっとカトリーヌの肩を抱いた。

カトリーヌを見るアンリの目はとても優しい。


「シュークリームの中はカスタードしか入っていない。そんな当たり前な答えでは、お前は納得しないのだろう?

僕では君の相談に乗れないけれど、知り合いに、君の話を聞いて相談に乗ってくれる人物に心当たりがある。会ってみる気はあるかい」

「まあ、是非とも」

「良かった。じゃあ、直ぐに呼び寄せるよ」


表情が明るくなったカトリーヌに、にっこり笑ったアンリはカトリーヌの手を取って、部屋まで丁寧に送った。


数時間後、アンリによって引き合わされたのは医者と祈祷師だった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ