第13章 新・任侠連合
政府による「仁誠会殲滅作戦」が失敗に終わったのは、瞬く間に裏社会全土へと知れ渡った。
「仁誠会が国家権力に勝った」
その噂は地方の組織や市井の人々を揺さぶり、次々と賛同者が現れた。
炊き出しを共に行う小組織。
政府の弾圧に苦しみ、仁誠会に救いを求める地方の一家。
ネットを通じて呼応する若者たち。
仁誠会はもはや一つの会ではなく、全国的な「民衆の盾」と化していった。
そして――。
ある晩、大広間に数百人の組員と賛同者が集められた。
祭壇のように飾られた舞台に、神宮寺が静かに歩み出る。
背後には鷹村と蓮が控え、全員の視線が一点に注がれていた。
「……仁誠会は、もはや一つの組織ではなくなった。
東も西も越えて、多くの者が我らに加わった。
ならば、その名もまた改める時だ」
広間が静まり返る。
神宮寺は深く息を吸い、堂々と宣言した。
「今より我らは――“新・任侠連合”を名乗る!」
その瞬間、割れんばかりの歓声と拍手が広間を揺らした。
拳が掲げられ、涙する者もいた。
「新・任侠連合!新・任侠連合!」
呼び声は波のように広がり、やがて外にまで響き渡った。
蓮は胸の奥が熱くなるのを感じた。
(自分は、本当に大きなものの一部になったんだ……)
鷹村が隣でニヤリと笑う。
「坊主、これで後には引けねぇぞ」
「はい!命を懸けて、最後まで戦います!」
その声はもう、新入りのものではなかった。
“新・任侠連合”の旗の下に立つ、一人の戦士の声だった。
――その夜。
新・任侠連合の誕生は全国へと広がり、政府の心胆を寒からしめた。
革命か、それとも叛逆か。
日本の未来を賭けた戦いは、いよいよ新たな段階へと突入する。




