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第6話 古書店での勤務
古書店についたら、老齢の店長さんが出迎えてくれた。
まだしっかりと自分の足で動ける店長さんだけど、歳はこの村の中で二番目に高い年長者。
僕は挨拶して、さっそく仕事にとりかかる。
作業に没頭していると時間が過ぎるのはあっという間だ。
お昼休憩の前に、一人のお客さんが来たから、いったん作業を中止。
本を販売して、そのまま休憩に入った。
お店の中で、弁当を広げてのんびりしていると、ネイがやってくる。
わざわざお昼の時間は、彼女は自分の弁当を持って、ここに食べにくるのだ。
僕が仕事をしている間は、相手ができないのに。
「セロ、どう? お仕事の方は」
「まあまあかな」
彼女はどうして、そんなにも僕にかまうのだろう。