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ブルー・ブラッドの幸福な楽園 青薔薇姫は世界の救世を望む  作者: リィズ・ブランディシュカ
第1章 小さな村ミズク
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第5話 楽器屋の前で



 楽器屋についた。


 ネイは「今日もお仕事がんばってね」と、にこりと笑いながら手をふる。


 僕は「うん、頑張るよ」と答えて、彼女と別れた。


 これが日常だ。


 数年前から唐突にはじまった、この二人の時間。


 理由はわからない。


 何かの利益でもあるのか、利点でもあるのか。


 それも分からない。


 でも、嫌ではなかった。


 むしろ好ましい時間だと感じている。


 彼女と二人で過ごす時間は穏やかで、好きだった。


 ネイと別れた後は、僕は一人で仕事場へ向かう。


 小さな古書店へ。


 お客があまりいないから、だいたいは模写しているだけだけど。



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