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ブルー・ブラッドの幸福な楽園 青薔薇姫は世界の救世を望む  作者: リィズ・ブランディシュカ
第4章 狩りの始まり
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第19話 村にこなければ



 セロは、女の子を母親に引き渡したネイに声をかけた。


「ネイ」


 すると、ネイは今すぐここを動くべきだと分かっていたようだった。


「うん、あの頭のおかしな人が来る前に逃げないとね」


 セロたちは、村の住人たちに声をかけた。


 呆然としていた人たちは、次第に我に返って移動しはじめる。


「村長さんがいないなあ」

「逃げ遅れちゃったって聞いたわ。足が悪かったもの」

「くっ、あいつが村にこなければこんなことには」

「セロ」


 こぶしを握りしめるセロは、背後から何かがへし折れる音を聞いた。


 振り返ると、そこにあの罪人がいた。



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