プロローグ〜ある人間の独白〜
「我々は何のために生きるのか?」
ふと、そう思う。
ありふれた疑問だ。誰もがぶつかり、悩み、
時には苦しんで、それでも答えを見つけていく。
人生の通過点の一つに過ぎない疑問だ。
それでも、だとしても、自分には分からない。
生きることは、自分にとっては難しいことだ。
苦難、挫折、後悔、絶望は、いつだって自分を苦しめてきた。
別に、多くを望んでいる訳ではない。
ただ、幸せに生きていたいだけだ。
ただそれだけが難しい。
社会不安、災害、戦争はいつだって世界に溢れている。生きているだけでも、苦しいことや辛いこと、悲しいことはたくさんある。周りを見渡しても、多くの人が何かに苦しんでいる。
それでも自分は、皆が幸せになれると信じている。
確かに世界には絶望と不幸がありふれている。
しかし同時に、世界は希望と幸せで満たされている。
今この瞬間でも、世界中で誰かが幸せそうに微笑んでいる。世界中の人々皆に、未来の可能性と希望がある。誰もがありふれた日常を謳歌する時、平穏と幸福を感じるだろう。
どんな苦しい時でも、人は幸せを見つけ出し、大切にしている。
皆がより良い明日を、より幸せな未来を願い、そして求めている。
この絶望と希望に満たされた世界の中で、自分は何のために生きるのだろう。
次回からイデアリス本編が始まります。長くなるかもしれませんが、よろしくお願いします。