表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/100

打倒悪魔

四十五話

フーリエと悪魔が、にらみ合いながら魔法を撃っている。一発一発が地形を変えるほどの威力だ。


 逃げるか。怖いし。


「逃げれると思うなよ!」


 魔道師4人が逃がすまいと、取り囲んでいる。


 仕方ないな。自慢の魔法を(とく)とくらえ。初めて使うけれど。


「喰らえ! アードゥル!」


 魔道師が杖の先から火球を生み出す。


 火と判断し、左手から風呂くらいの量の水を生み出す。そして、水を壁の形に形成する。火球は水壁に当たり、吸収されていく。


「くっ……! アードゥル!」


 素人に魔法で負けたことが悔しいのか、火球を連発する。魔道師には見えないように、右手で金属板を生み出す。水の壁の形を変え、魔道師の体を包み、金属板で更に包む。そして、両手で生み出した火で金属を外側から熱する。


「あっづあづあづあづあついあついあつい!!」


 昔は拷問にも使われたからね。仕方ないね。火と水と金属の混合魔法、名付けて五右衛門風呂。


「ゆけっ! フルール!」

「カリエル!」

「リフリュート!」


 他の3人も同時に魔法を放ってきた。魔力球の残りも少ないが、出し惜しみはしている場合では無い。


 右手に酸素、左手に水素、比率は1:2。俺と魔道師達の中間に混合させて、火をつける。


「うわっ!」

「爆破魔法か!」


 魔道師の魔法を巻き込んで、大爆発を起こす。そして背後で3枚の金属板を生み出す。


 酸素と水素の結合で、生み出されるのは爆発だけでは無い。爆発と共に生まれた水で3人を包み、更に金属板で包み、加熱する。


「あついあついあついあついあつい!!」

「あづいあづあづいあづいあづいあづ!!!」


 目の前には4つの五右衛門風呂の完成だ。


 魔力球は無くなってしまったが、中々な威力だった。魔力球は補充をしておこう。


 初めての魔法、初めてのしっかりした戦闘。満点とは行かないが、及第点だろう。


 振り返ると、悪魔の足下から生えた根がフーリエを雁字搦(がんじがら)めにしていた。


「くっ……」


「人間にしては中々な技量だったが、やはり我々には遠く及ばんな」


 隕石が2つほど降ったのではないかと思うくらい地形は変わっていたが、一応の決着は付いたようだ。


 じっと見ていると悪魔がこちらに気が付いたようだ。


「五右衛門風呂とは風流だな」


 なんで知ってるんだそんなもん。


「で? やるんだろ?」


 仕方ない、と首を振りながら問いかける。


「シナリオ通りにな」


 失神したフーリエの体が首から下が凍り始める。そして、悪魔がこちらに向く。勝てるだろうか。


「機転を利かせて、楽しませてくれ」


「大道芸じゃ無いんでね。高いよ」


 俺も悪魔も笑う。

 

「ツケといてくれ」


 と言うと同時に、悪魔の足下から氷で出来た龍が3匹向かってくる。


 魔力球を少し使って火の剣を作り、足下に水の膜を作る。地面と水の膜の間に、先ほどの要領で爆発を起こし、龍を回避する。


「いいねぇいいねぇ」


 回避したはずの龍が方向を変え、向かってくる。


 爆発で出来た水で2匹の龍の頭同士を繋ぐ。水は瞬時に凍り、2匹は動きを止める。残りの1匹は目の前まで迫ってきていた。戦闘で使うのは初めてで不安は残るが、身体強化を行う。魔力を全身に、特に腕に重点的に(まと)わせる。

 

「うらぁああ!!」


 腹から声を出す!音楽の先生が言ってた!


 火で出来た剣を右から左になぎ払う。龍の首元まで一瞬で溶ける。


「中々良い身のこなしだが、さっきの魔法使いの方が面白かったぞ」


 楽しませるためにやってるんじゃないんですが。


「溶かし、流し、支えよ」


 悪魔が呪文を発すると共に、足下が泥濘(ぬかる)み足首まで飲まれ、水の槍と炎の矢が迫ってくる。


 土に飲まれて身動きが出来ない! あの槍と矢がどれくらいの強さかは分からないが、痛いと思う。多分。


 ならばと思い、土の壁を全身を覆うように展開する。そして地中に穴を開け、悪魔の後ろまで続く道を作った。


「土に籠もったとしても、槍は突き破るぞ?」


 悪魔の宣言通り、水の槍が土の壁を突き破る。空いた穴に火の矢が吸い込まれる、が中から反応は無い。


「断末魔を上げること無く死んじまったか?」


 悪魔が首を捻った瞬間。


「爆ぜろぉおおお!!!」


 後ろから、先ほどの火の剣より二回りほど大きな火の大剣を持って突撃する。


「見事!」


 悪魔が笑うと共に大剣が体に吸い込まれる。そして、大爆発が起こった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――


とある部屋


 ドーン!と遠くから大きな音が聞こえる。

 

「なんでしょうね今の音」


 少女を着付けしている女性が話しかける。


「なんでも、魔族と大罪人が脱走したらしいですよ」


 少女の髪を整えている女性が答える。


「でも副隊長のフーリエ様が来ているのでしょう? 安心ですね」


「その大罪人も、死よりも辛い苦しみを味わわせられるかも知れませんね」


「なんていう名前でしたっけ」


「たしかシロとかいう……」


 そんな、という大きな声を出し、少女が立ち上がる。


「ど、どうしました?」


「それは本当なのですか?」


「は、はい。フーリエ様が」


「その話では無いです! シロという……」


「大丈夫ですよ。フーリエ様がいる限り心配なんてありません。ですから準備を続けますよ? ルル様」




 シロさんが……と少女は小さく呟いた。

最近こんなんが書きたかったんじゃ無いって感じるんです。


夢にまで見た光景がこんなだったのか。


思い出せないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ