犬耳犬尻尾のTS娘〜いぢわるですか?〜
くんくん。
…お?なんか甘い香りがするなぁ…これはきっとチョコレート!
食べたいな…くれるかな…?よし、ちょっといってみよう
てちてちてちてち
「良樹!僕にもチョコ頂戴!」
「…ん?あぁ、リンか…仕方ないな。ほれおすわり」
「芸をさせるな!」
「芸をしない犬にはあげられないな」
「ぐるるる…!」
とことん犬扱いしやがって…!で、でも…チョコ食べたいし…でも屈辱…ぐるるる…!
「あーチョコ美味いなぁ〜どんどん食べ進んじゃうなぁ…」
かりかりもぐもぐ。
「くぅ…!」
ぺたん
おすわりだよ!チョコ食べたい!
笑えよ…!たかがお菓子の為に人間のプライドを捨てた僕を笑えよ…!
「お、おすわりできたか…じゃあほれ、あーん」
「あ、あーん」
スカッカチッ!
チョコが消え、上と下の歯がぶつかる。
痛い
「な、何故…」
「いや、犬にチョコってダメだったなって思ってな?」
ええっ!?チョコ食べれないの…!?
耳:シュン
尻尾:シュン
「あぁ、玉ねぎとかネギとかもダメなんだったな…つまりお前はこれからチョコもぶどうもカレーも寿司も食べられない訳だ…可哀想に…」
「…きゅぅぅ…」
酷い…そういう食べ物僕大好きなのに…!
「………泣くなよ」
「泣いてねーよ!」
ぐすん。
「はぁ…あのな?お前一昨日カレー食べたろ?具合悪くなったか?」
「へっ?いや…なってないけど…」
「先週俺の部屋にあったチョコつまみ食いしたろ?」
あの時は躾と称して酷い目にあったよ…思い出しただけでも尻尾がぞくぞくするよ…
「で?具合悪くなったか?」
「なってない…はっ!つまり…!」
「そうそう。お前は人間と同じ物食べられるんだよ。よかったな」
なでなで
「きゅーん」
耳:ぴーん
尻尾:ぶんぶん
「じゃ、じゃあそのチョコを僕が食べても…!…あれ?無い…」
「すまん。全部食べちゃった」
「わ、わうーん!わん!わん!酷いよ!」
「なんかお前段々犬になってきてないか…?冗談だ。ちゃんと一欠片残してある」
「一欠片…ぐすん。」
「…わかった。今度買ってくるから…」
「ありがとう!」
「じゃあこのチョコは俺が…」
「待って!今食べたい!一欠片でいいから頂戴!」
「…………ぱく」
「あああっ!?」
食べられた…チョコ…
「…ほら、口開けろ」
「………くぅん?」
「犬にはこうやってあげると良いって本にあったんだよ。ほら、口開けろ」
「犬扱いすんなってば!」
…え?だって…良樹が口に入れたのをって…つまり…口移しって事でしょ…?え?そ、それに…うあ…
耳:ぴーんぴーん
尻尾:ぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶん(ry
「早くしろよ」
「…え…でもでも…それってその…」
「……口開けろ!」
「ひゃい!」
ぐいっ
あ、あばばばばば…顔近い…!
ちゅっ
「はむぁ!?」
口と口が…!?これは…まさか…キス!?よ、良樹とキスするなんて…!僕は男なのに!男がファーストキスなんてやだよぉ!
耳:ぴーんぴーんぴーんぴーん
尻尾ぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶんぶん(ry
「……ほっ」
「…?ふむむ!?」
な、なんか甘いにゅるにゅるしたのが…!?
えっ!?ま、まさか…おとなの…きす…
「……ぷはっ。溶けたせいでちょっと大変だったな…っておい。大丈夫か?」
「くぅーん…」
「…どうした?凄い顔してるぞ?」
「だ、だって…ファーストキス…」
「何言ってんだよ。ペット相手のスキンシップなんだから無効だ。」
「へっ?…う、そ、そうだよね!無効だよね!」
「そうそう」
………ペット相手のスキンシップだもの…そりゃ…無効ですよ…
僕ペットだもんね…わんこだもんね…
…でも、良樹は何も感じてないのかな…犬耳と犬尻尾生えてるけど…僕だって女の子なのに…
…はっ!違う違う!僕は男だ!危ない危ない。
耳:シュン
尻尾:シュン
…………
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
てちてちてちてちてち
ガブっ
ズルズルズルズル
「リンちゃーん?手を使いましょ?段々本当に犬になってるわよ?」
「…わふ…?はっ!」
何故僕は良樹の掛け布団を咥えてるんだ…!?
完全に無意識だった…寝ようと思っただけなのに何故かここに来てた…
しかも掛け布団を咥えていた…!何故掛け布団を!何故咥えた!本当何故咥えた!
…ちゃんと手に持ってっと…
よし、僕の寝床にGO!
すんすん。
あー…良樹様の匂いだぁ…癒されるなぁ…
…くぅ…