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我がまま王子の気ままなスローライフ  作者: 月雪 銀狼
第2章 対の者と裁く者
8/14

愚者と道化

祝!!PV1000、ユニーク500超え!!


 数日後、部屋で新しいイタズラの計画を考えていたら父の部屋に呼び出されたので、何の用かと首をかしげながら向かうと、部屋の中は書類の山だった。山と山の間をすり抜けて父の机に向かう。


「学園の試験に合格したから、明日から学園に行きなさい」

「あぁ、そういえばそんなのやったなぁ。受かったんだ?」

「ちょうど明日は一年生が化身召喚をするらしい、お前は二年生で編入したが化身召喚はまだしてなかっただろう?ちょうどいいから一緒にやってこい」

「うげっめんどくさ」

「日頃から授業をサボるからそうなるのだ」


 自分の部屋に戻って明日の準備をする・・・・・・と言っても服は私服でいいし、教科書などは明日渡されるのですることなんてないのだが。

 夜までイタズラ計画の続きを考えた後で明日に備えて早く寝た。


◆◆◆◆◆


 次の日学園についた俺はまず教師とクラスについて聞くため、学園長室に向かう。

 トントン、ガチャッ・・・・・・ノックと同時にドアを開ける。すると中にはレンとソファーにだら~と腰掛けている男がいた。


「ちょうどいいとこに来た、レグル そこに座っているのがお前のクラスの教師だ」


 男は顔だけこちらに向けて言った。


「ジキル・ベガ・スターリンだ、ジキル先生と呼べや。あと十分たったらお前を紹介するため教室に行くからな~」

「それで俺は何組になるんだ?」

「高等部二年一組だ、ちなみに転移陣に一番近い」


(あぁ、こいつめんどくさがって真面目に仕事しないタイプだ)


 担任の教師はとても個性的だった。・・・・・・悪い意味で。


◆◆◆◆◆


 十分後、教室に向かう。


「呼ばれたら入ってこい」


 先生だけが入っていき、俺はドアの前で待った。


「この前話したように、今日は編入生を紹介するぞ~」

「「「今初めて聞きました!!!」」」


 生徒全員で突っ込む。教室の外まで聞こえるそのツッコミに、さすがダメ教師だなと思わざるをえない。


「先生、男ですか女ですか~?」

「何故一ヶ月経ったこの時期に編入何ですか?」

「どんな人ですか?」


 生徒達の質問で教室が騒がしくなる


「よし、じゃあ入ってこいや~」


 質問を全部流して俺を呼ぶ先生。俺は教壇きょうだんに立ち全員を見下ろして、教室が静かになるのを待つ。しばらくして落ち着いたところで挨拶をする。


「今日からこのクラスに入るレグルだ、よろしく」


 また少し騒がしくなったが、俺は先生に言われた席に座った。なんと窓際の一番後ろだった。休み時間になって、机の周りに人がたくさん集まって来た。噂を聞いて他のクラスの奴らも結構見に来たらしい。ここまでの人数が集まると、もはや群がるという表現の方が正しい気がしてきた。


「ほら、あんた達。そんなにいっぱいで来られても困るだけでしょ!まだ初日なんだから少しずつ顔を覚えて貰いなさいよ」


 そろそろ一時間目が始まる時間になって、ルミア・メイ・メーネスと名乗る気の強そうな少女に人集ひとだかりは解散させられた。助かったのでお礼を言って、化身召喚をするために広間へと向かう。

 一時間目の授業にギリギリ間に合って広間に着くことができた。なんと担当の先生は試験の日にあった筋肉ムキムキの先生だった。


「よし、全員揃ったな?それでは化身召喚の説明をおこなう!!」


 声が大きいので遠くまでよく聞こえるのだが近くの奴らはうるさいので迷惑そうな顔をしている。

 化身召喚の手順はとても簡単なのだがその時に覚えておくべき事や、やってはいけない事がいっぱいある事が分かった。先生の話から重要な事だけ簡単にまとめると、

 ・使い魔となる化身は召喚陣に魔力を流す事でその魔力に反応して生まれる。魔力の質によって強い使い魔が生まれるので召喚者の潜在能力にも影響される事が多いらしい。

 ・使い魔は召喚者の魔力によって生まれるので本人の分身とも言って良い存在である。

 ・化身召喚ができるのは一生に一度だけ。

 ・魔力の質で大体の種族、魔力の量で大体の強さが決まる。

 ・複数人で魔力を流したり道具を使うようなズルは禁忌召喚と呼ばれ、死神しにがみによって魂を刈られてしまう。


「いいか、禁忌召喚だけは世界を歪ませてしまう為、それを調整する為に死神が来て殺されてしまう!!絶対にやるなよ!!!」


 何度も繰り返すように先生が念を押す。


(やるなやるなと言われたらやりたくなっちゃうよな~(笑))

 イタズラ魂がうずく。


 一番最後でいいやと思ったので、まずは一年生達が召喚しているのを離れた場所から眺める。


(なんか面白おもしろい事おきないかな~)

 出てきた使い魔を見せ合い喜んだり、羨んだり、悔しがったりしている。


 しばらくして一人の少年が召喚する番になった時クスクスと笑いが広がった。近くに行きなぜみんなが笑っているのか聞くと、そばにいた奴が皆は落ちこぼれが何を召喚するのかと笑っていると教えてくれた。どうやら俺を除けばその落ちこぼれが最後の召喚らしい。

 少年の友人らしき男女二人がそいつを励ましている。結局、あんまり面白いことは無かったのでちょっとがっかりした。流石に落ちこぼれの召喚獣なんかには期待できないしな。

 彼が召喚した時、召喚陣が急に光った。光が止んだ後、彼のそばにいたのは小さなトカゲだった。余りのショボさに皆が大爆笑する中、俺はその正体が偽の姿である事に気づき感動していた。これがフラグと言うものか!


(ふっふっふ~イタズラ一つ目~♪) 

 早速その正体を暴くことにした。気づかれないようにこっそりと気配を消して後ろから近づき、術式解除のふだを偽トカゲに貼る。高級な術式の札なだけあって変身の術が解けて、トカゲは本来の姿に戻ってしまった。突然現れたその巨大な姿に驚き、広場にいた生徒達は皆パニックに陥った。


「おぉ~、すげぇ~な!精霊龍じゃないか。特殊属性の龍の精霊だからモンスターとしてはSSクラスだぞ!!」


 俺の言葉を聞いて先生も驚いた。全員が驚いてざわめく中一人が叫んだ。


「嘘だ!!そんなろくに魔法も使えない落ちこぼれの使い魔がSSクラスのモンスターと同じくらい強いなんて!」


 皆が注目する中で召喚陣に早足はやあしで向かう。


「上級貴族たるこの僕が落ちこぼれより弱い使い魔なんて許せない!!」


 冷静になれず判断を誤ったのか、気が狂ったのかは分からないがそいつは禁忌召喚によって自分の使い魔を強化しようと試みた。

 黒い光と共に死神はやって来た。


『己の欲で世界を歪ます愚か者よ、裁きの刃を受けるが良い!!』


 死神の鎌が一瞬で首を切り落とし魂を回収する。

(馬鹿だな~最初に先生があれほど言ってたのに忘れやがって、まぁおかげで面白そうな奴が出てきて楽しみが増えたけどな)

 レグルは帰ろうとしている死神に近づき蹴り飛ばす。死神はとっさにガードして反対側へ飛ぶ。


『何のマネだ?』

「ちょ~っと喧嘩しようぜ!」


 さぁ、イタズラタイムの始まりだ!

二人目の女の子だけど、この子はヒロインじゃないんです。ハーレムの予定なのに出て来るのが男ばっかしですいません。

世界観の伏線貼るのに時間がかかるので、気長にお付き合いいただけたらと思います。これからも我がまま王子のスローライフを宜しくお願いします!


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