140文字小説 その5
○今回は11個あります。
金属ノ腕。金属ノ脚。金属ノ胸。金属ノ舌。金属ノ心。次ハドコヲ金属ニスルベキカ?
朝起きると芋虫になっていた。外出できる訳ないので困ったが、ネットがあるから大丈夫。注文した一個百円のキャベツを食べて成長し、俺は蛹になった。冬を 越せば蝶だ。ある朝、アパートの管理人が入ってきて、この部屋の状態に唖然としたあと、蛹の俺は粗大ゴミとして整理された
朝起きると、拳銃があった。好きに使って下さいとメモが添えてある。色々考えたあと、人に譲る事にした。赤の他人だ。突然、拳銃を手に入れた人が何をしでかすのかに興味があった。適当な家に忍び込み、拳銃を枕元においた。あれから20年。何も無いのは日本が平和だからか。
朝起きると、枕元に1億円あった。上に封筒が乗っていて、中の紙に[好きに使って下さい。とある。戸惑いながらも、少しづつ使いだし、ほどなく理性のタガが外れて湯水のように使った。腎臓が片方なくなっているのが分かったのは半年後の健康診断での事。
疲れても仕事に熱中していると、体の痛みがなくなってくる。さらに続行していると。体が動かなくなった事がわかる、気力で動いてると良く有る事です。さらに頑張ると頭がガンガンしてきて星が見える。もう少しすると数人の小人が出てくる。人間、本当の勝負はここからです。
シャラシャラと歩くゆうべの星河原
一つ人より力持ち。七つ歩いて詩作り。三つ数えてダァーー‼‼と吼え。十でとうとうツルッ禿げ。
ああっ!僕どうにかなっちゃう!皆逃げてぇ! 誰も逃げない。高橋の実力を知っているからだ。満月でも見たんだろ。メキメキパキパキ骨から変形して行く高橋を尻目に私たちは戦争というゲームを続けた。コレより恐ろしいモノなどある訳がない。
今回のタイタニック号の処女航海はいつもと違うようで、乗る人々が皆これから起こる事故を知っているようだった。不思議に思って乗組員の一人に聞くと。幽霊船だと気付いて無いのは貴方だけですよ。そう言って笑われた。
子供の頃、父のくるぶしに分厚いタコがあった、こわごわ触ったものだが、今、自分のくるぶしにも似たようなタコがある。なんとか減らないものかと触っている自分がいる。
浦島太郎が助けたのは本当に亀だったのかね。実はもっとヤバい奴を助けたんじゃないかと思うんだ。実は最近、海辺でこんな奴を拾ってね。なんだいこの凶暴 そうな亀もどきは? アーケロンというらしい、とうに滅びた亀の先祖さ。おととい浜辺に突然現れたんだ。助けたんだね。ああ、子供みたいな背丈の連中に囲まれてたんで助けた
右手を伸ばして月をさわり、左手で太陽をなでる。やっぱり太陽は熱いなと手を引っ込めると、月はそのままにしておいてくださいと、役人が言うのでそのままにしていると、月への探検隊が組織され私の腕をつたって意気揚々と旅立った。右手はしばらくこのままか。