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ドラゴン・ファイト  作者:
第一章
7/11

6

 「次、序列五位。メテオ・ティーズ」

 ここからは一般生徒だ。

 鍵を取りに行ったのは少し背の高い青年。百七十より少し大きいくらい。整髪料を使って剣山のようにたてた髪はとても攻撃的ではあるが、とても格好よくない。ヌンチャクを右腰にぶら下げている。メテオは、右手で髪の先を弄りながら、鍵を受け取った。

「次、序列六位。佐藤権左衛門(さとうごんざえもん)

 俺の右の青年が席を立った。佐藤は髪全体を後頭部に、白い布で一本に縛っていた。丁髷という髪型だ。東洋風の髪型だから、西洋風の制服には不釣合いである。武器も矢張り刀のようで、腰の右側に長刀と短刀を一本づつ携えている。一人称は拙者なのだろうか?

 佐藤は

「かたじけない」

 と、一言断りを入れてから、鍵を受け取った。

「次、序列七位、ユーナ・ナイトレイ」

 次に呼ばれた少女は、さっきの六戸と違って、大人しいというかオドオドしている。周りから注がれる視線に身体をクラスの全体的に血の気の多い雰囲気だが、それには似つかわしい雰囲気をした少女である。目までかかる茶髪。その奥から碧の瞳が忙しなくクラスメイトを目移りしている。

武器らしい武器は見当たらない。服の中に隠している暗器の類か、ただ持ってきていないだけなのか。

 ユーナはガダンが差し出した鍵を素早い右フックで受け取り、小走りで席に戻っていった。本当に序列七位なのだろうか。それほど強いようには見えない。むしろ、一目散に逃げそうな一般人に居そうだ。戦闘になると人格でも変わるんだろうか。

「次で最後だ。序列八位、カルロス・東田(ひがしだ)・ロベルト・シウバ・一樹(かずき)

 東田が席を立った。それにしてもあれが八位なんて、本当にこの学校のレベルは大丈夫だろうか。人を見かけで判断したくないが、七位と八位を見る限り、もしかしたらレベル低いんじゃないか。くれぐれも足手まといにならないようにして欲しいな。

「これで全員に鍵を渡し終えたな。今日はこれで終わりだ。後は寮にでも戻って明日からの支度でもしておけよ」

 ガダンはそう言い残して、教室を後にした。

 それと同時に六戸が動いた。向かったのは矢張りセールのところだった。

「さっきの続きをしましょうか」


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