エピソード84 大切な幼馴染み同士の関係
『シュルンッ。今夜はお袋の話し相手をしてくれて助かったぜ。花』
貴族街にあります、希望さんの御父君であらせられる男爵閣下の上屋敷から、根元魔法の帰還を使い、帝都魔法学園の学生寮である女子寮に帰って来ましたが。
『私の方こそ、御母堂であらせられる男爵夫人様との御話しは、非常に勉強となりました。ナディーネさん』
御領地と領民を御治めになられていられます、帝国の貴族諸侯であらせられる男爵閣下を御父君とされます令嬢のナディーネさんは。地方部出身の平民身分でもある私が本気で言っているのかと、藍色の瞳にて注意深く観察をされましてから。
『フロリアーヌは退役軍人の爺さんから、本当に厳しく躾られたみてぇだな。アタシは三人兄弟の兄貴達の後に生まれた娘だったから、軍人一家の中でもかなり甘やかさられて育ったからな』
軍務省で勤務なされていられます准将閣下からすれば、ナディーネさんは可愛い孫娘となりますし。御両親であらせられる男爵家の御夫妻からしましても、男子が三人続いた後の初めての女の子となります。帝国騎士身分の兄君の御三方からしましても、唯一の妹となるのがナディーネさんです。
『普通でしたら御家族の全員から溺愛されまして、蝶よ花よと可愛いがられて育ちましたら、人格形成に支障を来す恐れがありますけれど。ナディーネさんの場合は、そうした悪影響を受けてはいないようですわね♪』
帝都にて手広く商売をなされていられます、免状貴族身分の豪商を御父君とされます真実さんによる見解に対して。ナディーネさんは苦笑を御浮かべになられながら、大切な幼馴染みの恵さんの方に視線を向けられまして。
『アタシにはハンナが居たからな。もしハンナが居なかったら今頃はどんな性格になっていたか、考えたくも無ぇな』
ナディーネさんから真っ直ぐな眼差しを受けたハンナさんは、嬉しそうに満面の笑みを見せられまして。
『私もナディーネと一緒に成長が出来て、毎日が本当に楽しかった♪』
仔犬のように可愛いらしい満面の笑みを見せられましたハンナさんに対して、ナディーネさんは深い想いを込めた眼差しを向けられたまま。
『ああ。アタシもハンナと過ごした日々は、本当に楽しかった』
{腕輪の主とハンナ女史の会話が、一部で噛み合われていないように感じられますな。我が主}
大切な幼馴染みでもある、ナディーネさんとハンナさんによる関係ですから、私が口出しをする内容ではありません。髪飾り。




