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本好きの女魔法使い  作者: クリストファー


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エピソード80 円滑な学生生活を送る為の潤滑油の役割

『カラッカラッカラッ』


『帝都魔法学園まで、男爵バローン家の馬車を迎えぐるまとして送って頂きまして、心底よりの御礼を申し上げます。希望ナディーネさん』


本日の帝都魔法学園での講義を終えますと、貴族街にありますナディーネさんの御父君であらせられる男爵バローン閣下の上屋敷かみやしきから、迎えぐるまとして馬車が送られて来ました。


『気にすんなフロリアーヌ。貴族街に入る為の検問所での手続きを、親父の男爵バローン家の馬車に乗っていれば省略が出来るだけだ』


御爺様が軍務省で勤務なされていられますナディーネさんは、軍人一家で生まれ育たれた合理主義的な思考をされる、気風きっぷの良い令嬢フロイラインだと改めて感じます。


『アンリ卿も迎えの馬車に乗車されていましたわね』


馬車内は四人掛けの席となっていますが、私の向かい側の席にはナディーネさんが腰掛けられまして、隣の席には真実ヴェレーナさんが腰掛けられていますが。


『ザスキアはフロリアーヌが馬車に乗車する様子を、学生食堂メンザで粘着性を帯びた視線で見るのと同じ目付きで眺めていたよね』


ナディーネさんの隣に座るハンナさんは、周囲の人物を常日頃から細かく観察されています。


『ハンナさんはザスキア女史と普段から話されていられるのですか?。私は本日一年以上振りに、入学式の日以来となるますけれど、久し振りにザスキア女史と話をしました』


私の疑問に対してハンナさんは、困ったような苦笑を見せられまして。


『あー、うん。ザスキアから、何でフロリアーヌに嫌われたのか解らないから、教えて欲しいって頼まれたんだよね』


私がザスキア女史を嫌う?。


『フロリアーヌさんは、退役軍人のおじい様の影響かも知れませんけれど、必要が無い話はしない性格をされていますから。特に用件は無くともお喋りを楽しむ為に他者に話し掛ける事をされませんから、ザスキア女史は嫌われて避けられていると誤解されたのだと思われますわね』


ヴェレーナさんによる見解に、ハンナさんは頷かれまして。


『ヴェレーナの言う通りだよ。フロリアーヌは別にザスキアの事は嫌っていないと思うから、自分から話し掛けてみたらと教えてあげたんだ』


ザスキア女史が教室移動中に私に話し掛けて来られたのは、ハンナさんの助言に従っての行動でしたか。


『ハンナはザスキアとかからの相談に乗ってんのか?』


幼馴染みでもあるナディーネさんの問いに対して、ハンナさんは赤茶色ロート・ブラオンの短いツインテールの髪の毛を揺らしながら頷かれまして。


『うん。そうだよ。ナディーネやフロリアーヌやヴェレーナは、少し近寄りがたいと感じている人達も、帝都魔法学園にはいるから』


近寄りがたいですか…。


{ハンナ女史の存在は、我が主と腕輪アルム・バンドの主と、首飾ハルス・ケッテりの主が、帝都魔法学園にて円滑な学生生活を送る為の、潤滑油の役割を果たしているようですな}


その通りですね。髪飾ハール・シュムックり。


『ありがとうございますハンナさん。貴女の存在には非常に助けて頂いています』


『フロリアーヌの言う通りだ。悪ぃなハンナ』


『感謝していますわ。ハンナさん』


私達三人から一斉に御礼を言われたハンナさんは、飼い主に褒められた仔犬を連想させます、屈託の無い満面の笑顔を見せまして。


『な、何か照れるけれど。ナディーネ達の役に立てたなら嬉しいな♪』

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