エピソード7 元気一杯な子犬のような女子学生
『パタッパタッパタッ』
『希望帰って来ていたんだ♪』
『おう。恵』
『トスンッ』
元気一杯な子犬のように駆け寄って来られたハンナさんが、混雑している学生食堂の中でも、ナディーネさんの隣の席は自分の居場所だと何ら疑いを持たずに、勢い良く腰掛けられました。
『ナディーネは、花と真実と話していたんだ?。何を喋っていたの』
男爵閣下の御息女であらせられる令嬢のナディーネさんと、ハンナさんは同い年の幼馴染みの関係にありますが。
『ハンナには関係の無え話しだ』
『ひっどーい。何よそれっ!』
ハンナさんの実家は、ナディーネさんの御父君であらせられる男爵閣下の家門に出入りを許されていられる御用商人ですが。御二人はそうした身分や立場の違いに影響をされない、非常に親しい友人同士となられています。
『…爺さん絡みだ』
ハンナさんには弱いナディーネさんによる説明を聞いて、ハンナさんは成る程という表情を浮かべまして。
『あー、それなら私は聞かない方が良いわね。フロリアーヌとヴェレーナのように
口が堅くは無いから』
学生食堂の左隣の席に腰掛けているハンナさんの反応に対して、ナディーネさんは揶揄うような眼差しを向けますと。
『ハンナは口が堅いでは無く、口が軽いだろ♪』
『何よそれっ!。まあ、少しお喋りなのは自覚しているけれど…』
幼馴染みでもあるナディーネさんとハンナさんは、幼い頃から共に根元魔法を学んで来られた関係でもありますが。ナディーネさんがハンナさんに対して向ける藍色の瞳の中には、同い年の友人に対する以上の感情が込められているように見えるのは、私の気のせいでしょうか?。




